偽装(15)

その頃、保雄は大島清次殺害事件の手掛かりを調査し再び、「三ヶ月堂」に

話を聞きに行っていた、応対に出たのは、先日と同じ課長の一之瀬有三で

あった、保雄は

「すいません、お忙しい中、たびたび伺いまして・・・・」

一之瀬は、一旦、やな顔を見せたが

「いや、今は会社の営業を停止してますから・・・・・・処で今日は何ですか?」

「はい、それでは伺いますが課長さんは社員の大島清次が、内部告発したのを

何時知ったのですか?」

「あぁ、それは、先日の内の社長の記者会見の後です、会社におかしな電話が

あって、何かなと思っていましたが、その電話した男が告発者の名前を言った

んです」

「それで、大島清次の名前を聞いた時は、どう思われました」

「そうですね、複雑ですね」

「課長さんは大島を憎いとは、思われませんでしたか?」

「えぇ、少し思いました、裏切者ですからね・・・・・・」

「そうですか、処でその電話の男の声に聞き覚えは無かったんですか?」

と、保雄は聞いた

「えー聞いた事の無い声でした」

「そうですか、嫌がらせにしては、おかしいですね、他にその時どのような会話を

されたんですか?」

「そうですね、記者会見では社長は「会社の一部の人間の仕業だと思います」と

話しましたが、その事が気に入らなかったのか「社長に言っとけ、一部の人間で

は無く、社長の命令で動いた社内ぐるみの犯行じゃぁ無いか!」とそのように

怒鳴り捲くっていました、それで少なくても大島清次とその男は何処かで繋がって

いる関係の人間では無いかと思いましたが・・・・・・」

保雄は

「そうですか、社員と言う事ですか?」

「多分・・・・ですが・・・・」

保雄は

「処で大島清次と、会社の中で日頃から仲が良かった人間を課長さんは

ご存知無いですか?」

「いや、私は分かりません、係長に聞いてみてください」

「いま、係長は、お出でになってるんですか?」

「えー出社しています、今、工場にいるはずです、行ってみてください」

「あぁ、どうもすいません、では、行ってみます」

保雄は工場に行って、近くに居た男性に聞いてみた

「すいません、係長さんを探しているんですが・・・・」

「あぁ、私ですが何か・・・・」

保雄は一瞬大きな人だな?と思った

「すいません、今、課長さんに聞いて来たんですが、係長さんですか?」

「はい、そうです、広末と言います」

「あぁ、そうですか、どうもお忙しい処すいません、豊田と言います、宜しく

お願いします、実は亡くなられた大島清次さんが会社の中での、1番の

友達はどなただったか、お分かりでしたら教えて貰いたいと思いまして・・・・」

「そうですね、仲が良かったのは、多分、鈴木君かな、年が同じで話が合った

ようですよ」

「そうですか、その方は今日は・・・・」

「はい、今、休んで貰っています」

「すいませんが、自宅の住所と電話番号が知りたいのですが・・・」

「あぁ、いいですよ、いま、事務所に行って聞いて来ますよ、ちょっと待って

いてください」

そう言うと、係長は事務所に戻って行った、暫くして係長は戻って来て

「どうも、お待ちどうさまです、これに住所と電話番号を書いて置きました」

と言ってメモを渡してくれた

「あぁ、どうも、お手数掛けました、ありがとうございます、では、失礼します」

そう言って保雄は、大島清次の友人の鈴木英一と言う袖ヶ浜13-27の自宅

に向かった、自宅に着くと早速、保雄はインターホンを押した

「はい、どなたですか?」

「すいません、私は、会社の亡くなられた大島清次さんの事を調査しています

探偵ですが」

「はい、ちょっと待ってください」

と言うと直ぐに玄関が開いて30代半ばくらいの男性が出て来た、保雄は

「すいません、実は、会社の係長の広末さんと言う方に、伺って来たんですが

貴方が会社の中で、大島さんとは、1番仲が良かったと聞いて来たんですが・・・

それで、失礼ですが、会社の課長さんに抗議の電話されましたか?」

「えーしましたよ、会社は汚いですよ、個人のせいにして、あれは間違い無く

社長の命令でした事です、それは皆、知ってるはずです、私はもう1度マスコミ

各社に電話して調査してくれと話しました」

「そうですか、分ります・・・・・・・処で私は大島さんが誰に殺されたのか調べている

のですが、友人として貴方は彼が誰に殺されたか思い当たる所は無いですか?」

「そうですね、これは、あくまでも私の考えですが、恐らく彼は誰かの命令で

その近くの人間か又その人間に雇われた人間に、やられたのでは無いかと

思っていますがね・・・」

「そうですか、詰まり会社側の幹部か、その誰かが雇った人間と言う事ですか?」

「はい、まぁ、そんなとこですかね、詳しい事は分りませんが・・・・」

「詰まり、大島清次さんは内部告発をした事の報いでやられたと言う事ですね」

「多分そうだと思います」

「どうも、お手数掛けました、ありがとうございました」

そう言って保雄は一旦、事務所に戻り、村田に電話した

「もしもし、あぁ俺だが、今、大丈夫か?」

「あぁ、大丈夫だよ」

「そうか、実はな今日、殺害された「三ヶ月堂」の大島清次の会社で1番仲が

良かった鈴木英一と言う友人を捜して話を聞いて来たんだが、どうも大島は

「三ヶ月堂」の幹部か、その幹部が誰かに殺しを依頼したんじゃぁ無いかと

言うんだが・・・・」

「そうか、警察の方も、恐らくその辺りは調査してるんじゃぁ無いかな?」

「そうか、それならいいんだが、とにかく俺も大島の奥さんの依頼なんで何とか

したいと思ってな・・・・」

「そうだな、俺が知った情報はお前に話すよ、違反だがな、それじゃぁ又連絡

するよ」

「そうか、どうもありがとう」

保雄はそう言って電話を切った。

平塚署には、その頃、静岡県掛川市の川島電気工業から高橋」刑事に電話

があった

「もしもし、高橋は今、留守なんですが、ご用件は何でしょうか?」

「はい、私は静岡県掛川市の川島電気の野元と言いますが、それではお伝え

して置いてください「上原君は最近確かにルイビトンのバッグを持っていた」と

そのように伝えて貰いたいのですが・・・・」

「分りました、そのように話して置きます」

「それでは宜しくお願いします」

と言って野元は電話を切った。

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偽装(14)

平塚署に戻った高橋刑事と吉田刑事は 次に市川信男の家族関係を当たる

事にした、先日、市川信男の勤めていた横浜関内にある「月刊スポット」に署の

中村刑事達が事情聴取に行っていたので、中村刑事に電話して聞く事にした

「もしもし、あぁ、中村君か高橋だが、実は君達は先日、市川信男の会社に

行ったと思うが、彼の離婚した妻と息子の住んでいる所、聞いていないか?」

「確か、静岡県の掛川市役所に息子さんが付き合っている女性が勤めている

と聞いていますが」

「そうか、で名前は分るか?」

「えー、ちょっとお待ちください、手帳を見ます」

そう言って、中村刑事は手帳を見て

「分りました、鈴木美奈です」

「そうか、分った、どうもありがとう」

高橋刑事は そう言って電話を切った

「吉田君、これから静岡に行く事にするよ」

と、2人は静岡県掛川市の市役所に向かった、掛川駅に着いた2人は駅前の

交番で地図を見せて貰い、市役所を聞いて、車で市役所に着いた、受付で

「すいませんが、平塚警察といいますが、こちらの市役所に鈴木美奈さんと言う

女性が、どこかの課に勤めているはず何んですが、調べて貰えませんか?」

「はい、鈴木美奈さんですね、お年は分りますか?」

「いや、若い方と言うだけで、それ以上は分らないんですが、すいません」

「少し、お持ちください」

彼女は総務課に連絡して調べて貰うように頼んだ

「お待たせしました、鈴木美奈は健康保険課にいますので1階の7番に行って

ください」

「分りました、どうもありがとう」

2人は健康保険課に行き

「すいません、平塚警察といいます、こちらの鈴木美奈さんにお話を伺いたいの

ですが、呼んで頂いていいですか?」

「はい、ちょっとお待ちください」

暫くして

「はい、私が鈴木美奈ですが、何か?」

「すいません、私は神奈川県の平塚警察ですが、実は市川信男さんと言う方が

先日、殺害された事件の事で、その息子さんがお付き合いされてる方が貴女と

伺いまして、少し息子さんとお母さんから話を聞かせて頂きたいと思いまして・・・」

「そうですか、話は聞いていました、犯人はまだ、分らないのですか?」

「いや、市川さんを殺害した犯人は、もう逮捕しましたが、今度の事件の関係の

ある方の中に市川信男さんの元のご家族がいるかも知れないと、捜査している

のですが、その市川さんと別れられた奥さんの自宅を教えて貰いたいのですが」

「そうですか、それでは5時に仕事が終わりますから何処かでお待ち頂けますか?

私が自宅に案内しますので・・・・」

「そうですか、どうもありがとうございます、では5時にここでお待ちしてますから

宜しくお願いします」

高橋刑事と吉田刑事は、時間を潰して夕方5時に市役所の健康保険課の前で

鈴木美奈に合い彼女の自家用車の後に付いて走って、ある新築の一軒家に

着いた、そこは2階建ての家でまだ庭らしい物は出来て無く、無造作に草花が少し

植えてある程度の庭であった、彼女は車を降りると玄関のインターホンを押した

高橋刑事はすかさず玄関の表札を見ると、そこには上原諒子と出ていた

高橋刑事は吉田刑事に

「ルイビトンのバッグの事、忘れんなよ!」

と小声で言った、家の中から

「はい、どなたですか?」

「すいません、私です、美奈です」

「はい、はい、今、開けますよ」

と言って玄関ドアーが開き、中から40代後半と思える女性が出て来た

「お母さん、こちらの平塚警察の方が、何か話を聞きたいと言う事で・・・・・」

高橋刑事は警察手帳を見せて

「すいません、神奈川県の平塚警察ですが、亡くなられた前のご主人の関係の

ある方から話を聞いて歩いてますが、実はご主人を殺害した犯人が、又誰かに

殺害されまして捜査してます、すいませんが8月17日夜8時から9時の間は

何処にいられたか、お話して貰えませんか?」

「私達が、その犯人と??・・・」

「いや、警察は一応、関係のある方、全員に聞いていますので、すいませんが・・・」

「そうですか、えー8月17日夜ですね、少なくても平塚には行っていませんので・・・

確か、自宅に居たと思いますが・・・・・」

「美奈さん、覚えて無い?」

「いや、何してたのかしら、8月17日は・・・・」

「今日は息子さんは、何時頃に帰られますか?」

と高橋が聞くと

「何時も遅いんです、夜10時か11時頃ですね、忙しいらしいんですよ」

と母親の上原諒子は答えた、高橋刑事は吉田刑事に「署に電話して今日は

こちらに宿泊して、明日帰る」と伝えてくれと頼んだ

「奥さん、それでは11時頃に、もう1度、お邪魔します息子さんにそのように

お伝えください、では、また」

高橋刑事は帰り掛けに

「玄関からでは、バッグは分らないな、4500万も入ったバックならそこらには

置いて置かないか?・・・・」

「そうですね」

そう言うと一旦、2人は今夜の宿を探しに出掛けた、高橋刑事と吉田刑事は

夜11時に再び上原諒子の自宅を訪ねた、吉田刑事がインターホンを押した

「はい」

と、先程の母親の声が聞こえた

「たびたび、すいません、平塚警察です」

「いま、開けます」

と玄関が開いて母親が出て来た

「すいません、息子さんは、お帰りですか?」

「はい、今、呼んで来ます」

暫くして息子と思える、男性が出て来た、母親は

「息子の修治です」

「どうも、夜遅くにすいませんね、平塚警察といいます、単刀直入に伺いますが

修治さんは8月17日の、夜8時から9時は何処で何をされていたか、話して

貰えませんか?」

上原修治は

「はい、その日は何曜日でしょうか?」

「土曜日ですが」

「土曜日なら、恐らく休みですから自宅に居たはずですが・・・・お母さん覚えて

無いかな?」

母親は

「何時も土曜日なら、その時間でしたら自宅にいるはずですが・・・・」

「そうですか、一応、修治さんの務め先を伺って置きます、どちらでしょうか?」

「はい、掛川市内の長谷3-42、川島電気工業株式会社です」

「そうですか、分りました、どうもありがとうございました」

と、お礼を言って高橋刑事と吉田刑事は直ぐに予約して置いた旅館に向かった。

その翌日、2人の刑事は上原修治の勤める川島電気工業に上原の勤務状態

と素行を聞きに出掛けた、川島電気工業に付くと守衛室が正門の脇にあった

高橋刑事はそこで

「すいません、神奈川県の平塚警察といいます」

と警察手帳を見せた

「はい、ご用件は?」

「はい、こちらで働いている上原修治さんの事を少し伺いたいのですが、上司の

方に会えませんか?」

「ちょっと、待ってください、今、事務所に連絡しますので」

そう言って守衛は事務所に電話した

「はい、どうも・・・・・今、上司の方がここに来ますので、暫く待ってください」

「分りました、どうもすいません」

2人はそこで暫く待っていると、50歳くらいの男性がこちらに歩いて来た

「どうも、警察の方ですか?私は上原の上司の野元明ですが・・・・」

「すいません、平塚警察です、ちょっとある事件がらみで伺いますが上原さんは

職場ではどんな人間でしょうか、例えば無口とかおしゃべりとか、ですが?」

「そうですね、彼はおとなしい男です、しかし一面、何を考えてるか分からない

処のある人間ですね、仕事は良くやっています、それくらいですが」

「彼は職場で喧嘩した事なんか無いでしょうか?」

「あぁ、有りますね、神経質なのか短気な処も有りますよ」

「そうですか、処で彼はルイビトンのバッグを最近、買ったとか言っていません

でしたか?」

「いや、私は知らないですが職場の仲間なら知っているかも知らないので聞いて

置きましょう、平塚警察のどなたですか?」

「私は刑事課の高橋といいます、では電話を頂きたいと思いすが・・・・」

「はい、数日の内に聞いて電話します」

「宜しくお願いします、では失礼します」

と高橋刑事と吉田刑事は平塚署に戻った。

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偽装(13)

その後、任意同行に中村刑事と清田刑事は宮川秀明の虹ヶ浜のマンション

「パーク、イン」の自宅を尋ねたが、留守の為、署に連絡を取って彼の帰りを

張り込んだ。

一方、保雄は事務所で川田靖子から話を聞いていた

「どうも、ありがとうございました、警察の村田さんと言う方から電話があって

姉と2人で警察で、あの木原と林田が姉の前で土下座をして20年前の事を

誤りました、これで姉も何とか納得したはずです、どうもありがとうございました」

「そうですか、それは良かったですね、お役に立てて私も嬉しいです」

「どうもありがとう、それでは料金を支払います」

「あぁ、すいません、ちょっとお待ちください」

保雄はそう言って、春子に領収書を書かせ料金を受け取った

「どうも、ありがとうございました、それでは失礼します」

と言って川田靖子は帰って行った。

その夜、保雄の所に村田から電話があった

「もしもし、あぁ、俺だよ実は今日、お前の依頼人に姉と言う人を連れて来て

貰って、20年前の事件の事を誤らせたよ、2人とも大変喜んでいたよ」

「あぁ、聞いたよ、今日その後で内の事務所に寄って、支払いをしてくれたんだよ

今回はお前に世話になったな、今度、埋め合わせするからな、どうもありがとう」

「いや、いいんだよ、それとな、例の大原しのぶを殺害した宮川順子だが川田誠と

市川信男殺しを自供したそうだよ」

「そうか、で大島清次殺しも、自供したのか?」

「いや、どうも大島殺しは、大島と面識が無い、宮川夫婦の犯行では無いようだ」

「そうか、すると面識のある市川信男か、或いは川田誠の犯行と言う事かな?」

「ん、警察ではそう思って今、捜査中だよ」

「確か川田誠は大島清次とは、会社で対立していたはずだ、やはりやったのは

川田かも知れないな?」

「そうだな・・・・・・・・・悪いな電話なので、それじぁ又、連絡するよ」

村田はそう言って電話を切った。

それから1週間後の6月18日何処かに姿を隠していた宮川秀明の遺体が浮いて

いるのを平塚漁港で、早朝、漁に出る漁師に寄って発見され、警察に届けられた

直ぐに平塚署の刑事と鑑識が現場検証に入った、主任刑事の久本は海から

上げられた遺体を見て高橋刑事に

「この害者は宮川に似てるな?・・・・・・・高橋君、害者は宮川秀明に似てるが

身元を証明するような物を持っていたか?」

「はい、サイフの中の免許証から間違い無く害者は宮川です」

「そうか、死因は分かるか?」

「はい、何かハンマーのような物で、頭部を数回、殴打されたのではと・・・・」

「そうか、死亡推定時刻は・・・・」

「はい、おおよそ昨夜の8時から9時頃ではないかと思われます」

「サイフの中身は?」

「はい、免許証の他、領収書などで現金は見当たりませんから、物取りの犯行

とも思われますが・・・・」

「そうか、物取りの犯行かな、誰か目撃者はいたのか」 

「はい、その犯行時刻に、近所の釣り船店の店主が「明日の天気はどうか?」と

海を見に来ていて大きな悲鳴を聞いていました、それと白い自家用車が逃げて

行く所を目撃しています」

「そーか、それで、犯人の顔と車の車種は分ったのか?」

「車は白い「トヨタ、クラウン」では無いかと言う事です、それと運転してた人間の

顔は暗くて見えなかったと言う事です、しかし、盗難車の可能性もありますので・・・」

「そうか、取り合えず、宮川秀明の身近な人間関係と宮川が殺した、市川信男と

川田誠の関係者を当たってくれ」

「はい、分りました」

「処で宮川は市川から現金を5000万奪ったんだ、と、するとその金を持って

家を出たとしたら・・・・・おい・・・おい・・・犯人に、その5000万持って行かれた

かも、知れんぞ!・・・・・・帰ってから直ぐに捜査会議を始めるぞ!」

そう言って久本主任は署に電話連絡した、署に戻った久本は

署に留置している宮川順子に夫の宮川秀明が殺害された事を話して、順子を

彼女の自宅に連れて行き、何か部屋の中で、無くなってる物は無いか聞いた

案の定、銀行に入れる積りでまだ、バッグに入れて部屋の押入れに入れて置いた

現金4500万円が夫の秀明が持って出てると言う話であった、久本主任は

「それでは、早速、会議を始める、まず昨夜、殺害された宮川秀明だが殺害現場

には無かったが、彼はバッグの中に、現金で4500万円、持って出てると妻の

宮川順子が証言した、残り500万は数万円は使ったがまだ冷蔵庫の野菜室に

ビニール袋に入れあるとの事だ、犯人はそのバックを恐らく、奪って行ったものと

思われる、そのバックは茶色のルイビトンだそうだ、犯人を抑える際に必ず物証と

なるんで宜しく頼む、また、現金を銀行か郵便局に預金するとも思われるので

各銀行に手配を頼む、処で彼を怨んでいた人間は少なくても、数人はいたと思わ

れる、宮川夫婦に殺害された川田誠と市川信男の家族の行動を、高橋刑事と

吉田刑事で捜査して貰いたい先ず流しの犯行とは考えられない、次に中村刑事と

清田刑事は、引き続き大島清次の周辺で、彼をやったと思われる動機を持った

人間を洗ってくれ、以上だが何かあるか?・・・・・・・無ければこれで解散する」

といい久本は会議を終えた、刑事達は改めて捜査に出て行った

高橋刑事と吉田刑事は、川田誠の自宅を訪ねて、妻の靖子から話を聞いた

吉田刑事がインターホンを押した

「はい、どちら様でしょうか?」

「すいません、平塚警察ですが、少し又、お話を聞かせて下さい」

「はい、今、開けますので」

「何でしょう」

「あぁ、どうも、実はお宅の、ご主人を殺害した犯人の片割れは捕まえましたが

もう1人の宮川秀明と言う犯人が逃亡中に何者かに殺害されまして、出来ましたら

ご主人の前の奥さんの自宅の住所と旧姓が分かったら、教えて頂けないかと思い

伺ったんですが・・・・」

「そうですか、ハッキリした事は分からないのですが、何でも藤沢に住んでいると

聞いていますが、住所は・・・・そうですね、会社なら履歴書が有りますから、もしか

したら、分るのではないかと思いますが、それと旧姓は林洋子さんと言ってたと

思いますが?」

「そうですか、どうもありがとうございました」

と言って2人は「三ヶ月堂」に行った、お店の脇のドアーをノックして

「すいません、警察ですが」

と言うと中からドアーを開けてくれた

「どうも、たびたび伺いまして、実は殺害された川田誠さんの履歴書に前の奥さん

と暮らしていた住所が出てるはずだと思うのですが、ちょっと調べて貰いたいと

思いまして伺ったのですが?」

「はい、分りました、今、調べるように言います」

そう言って、その女性は事務所に話しに行った

「お待たせしました、これが川田の履歴書です、どうぞ」

高橋刑事はそれを見て

「やはりあった、藤沢市長後2-46だ、どうもありがとうございました」

とお礼をいい、その足で藤沢の長後の川田の前妻の林と言う自宅に向かった。

寒川を抜けて長後に着いた2人は駅前の交番で地図を見せて貰い長後の2-46

自宅に向かった、そこは何処にでもあるような1、2階で10世帯はいるような

アパートであった高橋はそこの1階の端から、その家の表札を見ていった、一方

吉田刑事は階段を駆け上がって同じく表札を見て

「高橋さん、有りましたよ」

「そーか、今行く」

高橋刑事は林洋子の自宅のドアーをノックした

「こんにちは、林さん!」

「はい、どなたでしょうか?」

と50歳くらいの女性が出て来た

「すいません、平塚警察といいます、実は貴女の前のご主人が亡くなった事は

ご承知と思いますが、こちらのお宅は奥さんと後、ご家族は何人でしょうか?」

「はい、私の他に今、会社に行っています主人と娘が1人いますが?」

「そうですか、ご主人の、お勤め先はどちらでしょうか?」

「すいません、何か主人にあったんでしょうか?」

「いや、ちょっと川田さんの関係者でまた、殺人事件がありまして、聞いて歩いて

いるんです」

「そうですか、何時でしょうか?事件があったのは」

「はい、8月17日の夜8じから9時の間ですが、ご主人と娘さんはその頃は何処で

何をされていたか分りますか?」

「ちょっと待ってください・・・・・8月17日の夜7時から9時ですか?・・・・そうそう

その時は私の友達が家に遊びに来た日ですよ、そーだ、電話で聞いてください

主人も娘も7時頃には家に帰って食事を皆でしましたので・・・・田中さんの電話は

・・・・090-****-****ですから、今、掛けますから」

と林洋子はその友人の携帯に電話して高橋刑事と変わった

「もしもし、あぁ、どうもすいません平塚警察ですが今、事件の事で電話を変わって

頂いたんですが、8月17日の夜は貴方はここの、林さんの家に来ていたと言う事

ですが、その時、こちらのご主人と娘さんが一緒にいたと聞いたんですが、それで

間違い無いですか?」

「はい、そうです、間違いありません」

「そうですか、分りました、どうもありがとう」

と言って高橋刑事は電話を切った、高橋は

「いやどうも、ありがとうございました、良く分りました、これで失礼しますから」

そう言って高橋と吉田の2人の刑事は一旦、署に戻った。

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偽装(12)

その後の宮川順子の供述によると

「以前から、夫の行動がおかしいと思って、紅谷町にあるスナック「しのぶ」に夫が

行った時、友人に夫の様子を見に行って貰った処、夫がそこのママとイチャ付い

ていた事を聞きました、後日、夫が土曜日の昼間にパチンコに行くと言って出掛け

ましたから、その後を着けると、宝町のマンションに入って行くのを見て調べると

そこはスナック「しのぶ」のママが1人で住んでいる自宅と分かり 私は「カッ!」と

なって8日の夜7時に自宅から包丁を持って彼女の自宅に、夫と手を切ってほしい

と言う事を、言いに行きました」

「そうか、で、それから?・・・・」

「はい、彼女の自宅のインターホンを押すと

「はい、どなた?」

と返事がありました、 私は咄嗟に

「回覧板ですが?」

と言うと、彼女がドアーを開けました、私は直ぐに部屋の中に入って、彼女に

包丁を突き付けて

「声を出したら刺すわよ!」

と脅しました

「貴女は誰!」

「私は宮川秀明の妻よ!」

「嘘!あの人は独身って言っていたわ!」

「それは貴女を騙してモノにする為よ、いいから、内の人と別れなさい!」

「私、これから出掛ける処なのよ、帰らないと大きな声を出すわよ!帰って!」

「そーは、行かないのよ!貴女から別れると言う事を聞かなければ帰らないわ!」

すると大原しのぶは

「ドロボー!・・・・ 助けてー!」

と大きい声をあげた、瞬間、彼女の手に持った包丁がしのぶの腹を刺していた

「キャー!・・・・・ウゥ・・・ウゥ・・・・・・」

と、しのぶは苦しそうな声を出して、その場に倒れ込んだ

「それで、お前は、そこから、慌てて逃げたんだな?」

「はい、何処をどう走ったのか分かりません、気が付いた時は、もう家の前でした」

「そうか、話は変わるが、お前と夫の宮川秀明は5月15日、どうやって川田誠を

やったのか話すんだな、警察は、お前達が川田をやったとしか考えられないんだ

そろそろ潮時だ!話してみろ!」

宮川順子は頭を下げて考えていたが、顔を上げて話した

「以前からパチンコ屋で知り合いだった市川信男から夫に5月初めに電話が

あって「いい儲け話があるんだが、乗るか?」と市川は宮川に、こう言ったんです」

「実はな紅谷町にある和菓子会社「三ヶ月堂」のある男が、俺の所に職場の

事を暴く書類を持って内部告発して来たんだよ、それで俺は「こんないい儲け

話をほって置く手は無いな」と思って「三ヶ月堂」に行って社長にこう言ったんだ

「社長さんあんたの会社の誰かから俺に「内の会社では賞味期限の改ざんや

古くなったアンコを新しいアンコと混ぜて使い回しをしている」と言う告発が

あったんだが、この書類をマスコミに話したら飛び付くでしょうね、社長そうしま

しょうか」と言ったら社長驚いて「ちょっと、待ってくれ、話し合いしょう」と言う事で

5000万で話が付いたと言う訳だよ」

と言うと、宮川は

「そうか、それで、こっちには幾ら入るんだ」

「そうだな、お前の奥さんにも手を貸して貰って2000万だがどうだ」

「よし、乗った、何時やるんだ」

それは俺が又、電話するから、取り合えず人1人、入るくらいの大きい旅行カバン

を1つ用意して置いてくれ、それじゃぁ又電話する」

それから暫く経った5月14日の夜に電話があって

「いいか、明日午後5時に小田原の城址公園の城の裏に生垣があるから

そこで川田誠という50代の男が金を持ってくる事になってる、それで俺はその

川田から金を受け取り内部告発書を渡す、その後、奴を生かして置くと面倒になる

ので、俺が首を締めて殺すので、お前達はその大きいバッグの中にドライアイスを

入れて俺のと所に来てくれそして、お前と女房でその遺体から川田のスーツを上下

脱がせてそのスーツは俺に渡せ、そしてバックに遺体とドライアイスでを入れて

冷やして午後7時頃に海浜ホテルにチェックインしてくれ、ホテルの部屋は前もって

俺が全て予約して置く俺はその前に川田誠のスーツに着替えてサングラスとマスク

で、顔を隠して川田誠に成済ませてチェックインする、そして直ぐに俺はホテルから

サングラスとマスクを取り市川信男に戻って、ホテルの外に分からないように出て

6時半頃に市川信男でチェックインする、お前達は部屋に着いたら直ぐに、俺が

川田誠の名前で予約して置いた502号室に遺体の入ったバックを持って来るんだ

そこで俺達3人で川田をクローゼットの鉄棒に吊るしてその部屋を後にして自分達

の部屋に戻ってアリバイを作るんだ、どうだ今迄の事は分かったか、分からない事

は紙に書いて置くんだ、分ったか?」

「分かったよ、明日の午後5時にバッグにドライアイス入れて城址公園の裏に隠れて

いるようにしますよ」

「そうか、では明日、実行するから頼むよ」

「夫と私は、翌日の5時に市川信男が行った通りに実行しました」

と宮川順子は話した、話を聞いていた久本主任は

「そうか、ドライアイスか、それで川田の死亡推定時刻をずらしたんだな、それで

終わりか?まだ話して無い事があるだろう、お前と夫の2人はその後、市川信男を

松風町のアパートで殺害してるな?」

「・・・・・・・・・・・・・」

「もう黙秘はやめろ! 潮時だよ、お前達がやったんだな」

「・・・・・・すいません、夫と市川が、お金の事で喧嘩になって夫が市川のアパートで

彼をハンマーで殴って殺したと聞いています」

「そうか、市川をやったのは宮川1人でやったのか?」

「はい、そうです」

「それで、市川は「三ヶ月堂」から金を幾ら、ゆすり取ったんだ!」

「・・・・・・確か5000万、取ったと言う事だそうです」

「そうか、分った、それで「三ヶ月堂」の内部告発をした大島清次も、お前達が

やったのか?」

「いや、私達はその大島と言う人は見た事も会った事もありません、市川が全て

やっていましたので・・・・・・・」

「そうか、分かった、・・・・・・少し休憩しよう」

と久本主任は刑事課長に報告に行った

「課長、たった今、宮川順子が川田誠と市川信男を夫の宮川秀明と共謀して殺害

した事を自供しました」

「そうか、それでは、先に任意同行してくれ、逮捕状はそれまでに取って置く」

「分りました、お願いします」

そう言って久本は取り合えず、自分の机に戻りお茶を飲んだ後に、中村刑事と

清田刑事に宮川秀明を任意同行するように連絡を取った。

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偽装(11)

「おい、出て来たぞ!」

二宮綾子とその隣に若い女性が一緒だった

「やった!  アレは宮川順子だ!」

「どうしますか、ここで確保しますか?」

と石川が高橋に聞いた

「あぁ、後ろから、そっと近ずいて確保しよう」

「分かりました」

2人の刑事は二宮綾子と宮川順子の後を付けると、段々に距離を詰めて行き

「もしもし、宮川順子だね、平塚警察・・・・」

と言うと、宮川順子は驚いた顔をしたが、直ぐに観念したのか力無くその場に

経たり込んだ、二宮綾子は「順子!」と一声叫んだが、石川刑事が直ぐに車を

持った来たので、諦めたのかその後は何も言わなかった

「よし、2人とも車が来たから、乗るんだ!」

「私は何もしてないでしょう!」

と、二宮綾子が言った

高橋刑事は

「君は犯人を匿った、犯人幇助罪だな」

高橋刑事は宮川順子と二宮綾子を後部座席に乗せて平塚署に向かった。

その頃、保雄の事務所に川田靖子から例の録音テープが届けられた、保雄が

帰ると春子が

「豊田さん、川田靖子さんと言う方から、何か届いていますよ」

「あぁ、もう来たか、ありがとう」

と春子から、それを受け取り中を見た

「春子ちゃん、ここに前、テープレコーダーあったよね?」

「えー戸棚にしまってあるはずよ」

保雄は戸棚の中を探した

「ありがとう、あったよ」

と言って保雄は早速、テープを聞いてみた、間違い無く木原達也と林田進の

声でレイプの話をしている内容だった、保雄は

「よーし、これで、後は村田に頼む事にしょう」

と村田に電話を入れた

「もしもし、あぁ、俺だよ、この前の話の例のテープが手に入ったんだが今から

持って言っても構わないか?」

「そうか、いいよそうだこの前聞かなかったが警察には届け出してるんだろうな

どうせ、もう時効なんだが・・・・」

「あぁ、出してあるそうだよ、処で30年前の書類が取ってあるのか?」

と保雄は聞いた、村田は

大丈夫だよ届出してるなら、仮に無くても再発行すればいいんだよ」

「そうか、じゃぁこれから持っていくよ」

そう言って保雄は警察にいる村田にテープを届けた。

一方、平塚署に移送された宮川順子と二宮綾子はそれぞれ取調室に

入れられ取調べが始まった、主任刑事の久本が

「お前が宮川順子だね」

「そうです」

「お前は大原しのぶを知ってるね、6月8日の夜、彼女の自宅に行ってるね」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「大原しのぶの遺体の側に君のイヤリングの片方が落ちていたよ、それに

あちこちにお前の指紋が残っていた、お前が大原しのぶを、殺したんだね」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「お前は夫の宮川秀明と大原しのぶが不倫をしている事が分かって、8日夜

彼女の自宅に包丁を持って出掛けたんだ、そうだな!その包丁はどこに捨て

たんだ!一応、お前の自宅からは包丁は出て来なかったが、明日、家宅捜索

令状を取って改めて捜索するが、何処かに捨てたか、埋めたか、したんだろう

どうなんだ!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「それと、小田原の海浜ホテルで川田誠が殺された時、お前達は小田原警察の

刑事からホテルのロビーに集められた、その時お前達は平塚の市川信男に

会ってるはずなのに、探偵事務所の人間に「知らない人です」と言ったそうだな

ちゃんと情報は入っているんだ!どう言う事だ、言ってみろ!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「内の刑事がお前の横浜の実家に行ったら、ご両親が娘はもう半年以上も

連絡が無いと言っていたそうだ、お前、年老いた両親をほうって、こんな殺人を

やった事が分かったらご両親はどんなに嘆く事か、考えた事があるか・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「貝になったか、そうしてると、お前の罪も段々重くなるんだぞ!話してしまった

方が楽になるんじゃぁないか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「そうか、それじゃぁ、少し休憩しよう」

と言って久本主任は取調室から出て行った、10分後、久本は改めて取り調べに

入った

「隣の取調室で、お前の幼馴染の二宮綾子が全て、吐いたそうだ、間違い無く

お前は二宮綾子に大原しのぶを、殺してしまったと話したそうだな、一応これで

二宮綾子からお前がやったと言う供述も得た事だし、お前を今日逮捕するからな」

「・・・・・・・・・・どうも、すいません、お手数掛けました、私が大原しのぶを殺しました」

「そうか、で凶器は何処に捨てたんだ」

「包丁はマンションの前の草むらに洗って捨てました」

「そうか、分った今、逮捕状は取りに行っているので、少し休息していてくれ」

と久本は言い残して課長室に入って行った。

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偽装(10)

横浜の南区三王町の宮川順子の実家はかなり古めかしい借家と言う感じだった

高橋刑事と石川刑事は玄関の表札を見た、そこには彼女の旧姓だろうか久保田

と出ていた、高橋刑事は

「そうか、彼女の旧姓は久保田なのか・・・・・」

「こんにちは、ごめんください!」

と石川刑事が声上げて言った

「はい、今、開けます」

と中から声がして玄関の引き戸がガラガラと開いて60代と思える男性が出て来た

「突然すいません、平塚警察ですが・・・・・」

と高橋刑事が警察手帳を見せて言った

「はい、何でしょうか?」

「実はお宅に順子さんと言う、平塚にお嫁に行った娘さんが居ると思いますが・・・・

その順子さんは今、こちらにいますか?」

「いや、いませんよ、もう半年くらい連絡が無いんです」

「そうですか、すいませんが、この近くに順子さんと幼馴染の本田綾子さんと言う方

のお宅はあると聞いて来たんですが、ご存知でしょうか?」

「はい、綾子ちゃんの家なら、あそこに赤い郵便ポストがあるでしょう、そこの前の

家ですよ」

「そうですか、どうもありがとうございました」

「あぁ、でも綾子ちゃんは、お嫁に行って、今はそこにはいませんよ」

「そうですか、そこに綾子さんの両親が住んでいるんですね」

「はい、いると思いますので聞いてください」

「どうも、ありがとうございました」

そう言うと2人は2、30メートル先の本田綾子の実家に向かった。

本田綾子の家は最近、新築したのか真新しい家だった、高橋刑事がインターホンを

押した

「はい、どちらさまですか?」

「すいません、私は平塚警察の者ですが娘さんの綾子さんは、お出ででしょうか?」

「はい、ちょっとお待ちください」

と言って、玄関が開いて40代前後の女性が出て来た

「あぁ、どうもすいません、警察ですが・・・・・」

「はい、綾子さんは大和市の方にお嫁に行っていますよ」

「そうですか、すいませんが、そこの住所は分かりますか?」

「えぇ、大和市深見東2-5-16ですが・・・・」

「そうですか、どうもありがとうございました、失礼します」

そう言って高橋刑事と石川刑事は神奈川県大和市に向かった

刑事2人は大和駅近くで交番を探した

「こんにちは、すいません、大和市深見東2-5-16の本田さんと言う家に行く

には、どう行ったらいいですかね」

と高橋刑事は警察手帳を見せた、それを見た警官は直立不動で敬礼した

「いや、いいんだよ、この辺の地図を見たいんだが・・・・・」

「はい、今お出しします」

そう言うと警官は直ぐに本棚の中から地図を出して来た

「すいませんね」

と高橋刑事はそれを広げて深見東・・・・すいませんね現在地はどの当たりかな?」

「ここがそうです」

と警官は指で指した

「すいません、あぁ、わかった、ここに2-5-16とある、どうもありがとう」

高橋刑事は簡単にメモして覆面パトカーに乗った、その後、車は5-16の

二宮昭雄と表札のある家にたどり着いた、石川刑事はその家の前で車を止めて

玄関脇のインターホンを押した

「はい、どちらさまですか?」

「すいませんが、平塚警察といいますが、そちらに旧姓、本田綾子さんと言う方は

おいででしょうか?」

「あ・・・はい、私ですが・・・・・」

「すいません、ちょっと、伺いたい事があるのですが、出て来て頂けますか?」

「・・・・今、1人ですが・・・・いや今、開けますから・・・・」

直ぐに玄関ドアーが開き、20代半ばの女性が出て来た

「どうもすいません、貴女の幼馴染の宮川順子さんを知ってられますか?」

「はい、知っています・・・」

「今、我々は、その順子さんを探しているんですが・・・こちらに来るかも知れません

ので、その時は警察の方に連絡を入れて・・・・」

と言った時、部屋の置くの方から「ガチャン」と茶碗を床に落して割ったような音が

聞こえて来た

「奥さん、誰かいるんですか?」

「あぁ、いや・・・猫です、すいません・・・・」

高橋刑事は一瞬、彼女の不安そうな顔を見逃さなかった

「そうですか、それでは順子さんが来ましたら必ず電話をしてくださいお願いします」

と言うと2人は、旧姓、本田綾子の自宅を後にして車を彼女の自宅から20メートル

くらい離して隠し車の中で、高橋刑事は署の主任に電話して

「すいません、高橋です、現在、神奈川の大和市にいますが、例の宮川順子の

幼馴染の本田綾子の嫁ぎ先に来ていますが今、彼女の自宅で話したのですが

何か怪しいんです、家に1人でいると言って今、家の裏で「ガチャン」と音がして

どうも宮川順子が来てるのではと思いまして、今、張り込んでいますので・・・・」

「そうか、分かった頼んだぞ!」

と言って久本主任は電話を切った、高橋刑事と石川刑事はそこで張り込む事に

して、石川刑事がパンと缶コーヒーを買いに行った、暫くして石川刑事がパンと

缶コーヒーを持って車に乗った、2人は腹ごしらえをしたが目は二宮綾子の自宅

の玄関に張り付いていた、その夜は8時過ぎに、恐らく綾子の主人と思える

サラリーマン風の男性が中に入った他は、誰も人の出入りは無かった、翌日の

朝、昨夜の綾子の主人と思える男性がカバンを持って、7時頃家を出て行った

その後、又、石川刑事はパンを買いに出掛け戻って来た、2人は缶コーヒーと

パンで朝食を取ると又、二宮順子の自宅玄関に目を向けた。

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偽装(9)

その夜、村田から保雄の所に電話があった

「知ってるか、今夜、紅谷町のスナック「しのぶ」と言う所のママが殺害されたよ

で、その容疑者と思われるのが、例の宮川順子と思われるんだよ」

「そうか、やはり旦那の浮気がばれたんだな」

「えーそうなのか、と言う事は、宮川秀明は大原しのぶと出来てたのか?」

「そうなんだよ、俺が奴を張り込んでいた時、彼女のマンションにしけ込んだのを

見てるんだよ」

「そうなのか分った、処でな害者の部屋から出た指紋が、小田原の海浜ホテルで

殺害された川田誠の部屋から採取した指紋と一致したんだよ、それに片方だが

イヤリングが遺体の側に落ちていたんだ、これはこれからの捜査だがな・・・」

「そうか、それで宮川順子を逮捕したんだな」

「いや、それが帰らないんだよ自宅に、だから今、刑事が張り込み中なんだよ」

「そーか、何処かに逃亡したか、しかし帰らないとなると旦那の宮川秀明なら行き

そうな所を知ってるかも知れないが、聞いたのか?」

「あぁ、当然 聞いてると思うがな・・・・・・まさか自殺なんて事は無いよな?」

と村田が聞いた

「そーな、自殺をするような女性には、俺には見えなかったがな?」

「そうか、それじゃぁ、指名手配するしか無いな」

「そうだな、それより俺の方は今、大変なんだよ、実はな「三ヶ月堂」の社長の

奥さんが小田原の海浜ホテルで殺害された川田誠の奥さんの靖子と姉妹で

川田の妻の方が妹に当たるんだが、その川田靖子が内に依頼に来たんだよ

実は姉さんの一之瀬静子は今から30年前に、2人の男にレイプされたんだが

それが運悪く妊娠している事が後で分かったんだそうだ、で静子の家族は

「何処の誰だか分からない子供を生むんじゃぁ無い」と言ったんだが静子は

「子供に罪は無い」と言って生んでしまったと言う事だよ、その子供が今の

一之瀬有二課長なんだそうだ、それで依頼の件だが、その妹の川田靖子が

そのレイプした男2人をパチンコ店で知り合った、明石町のスナック「礼子」の

ママが店に来て、私にその昔話を聞かせたと言う事で、俺にその男達を調査して

姉の前で、謝ってほしいと言う事なんだ」

「そうか、それは大変だな、しかしもう30年前の事じゃぁ時効だろう・・・」

「ん、その話をしたら「とにかく、謝ってくれたらそれでいい」と言うんだよ、それで

一応、引き受けたんだが・・・・・どうしたらいいかな?」

「そうだな、そこのママに、もう一度その男達から聞き出した話を録音テープに

取り、当然、彼等には分からないようにしてだが・・・・・・・それを警察に提出する

警察は時効の事件だが一応事情聴取はするはずなので、そこで一之瀬静子に

謝るようにと、言って貰う事だな警察に・・・・・・そんな筋書きでどうかな?」

「そうだな、ありがとう、そのようにしてみるよ、それじゃぁ、また」

と言って保雄は電話を切った。

翌日、保雄は川田靖子に電話して

「もしもし、実は直ぐにやってほしい事があるんですが実は「礼子」のママに

その男達に「もう1度話しを聞かせて」と言って分からないように録音テープを取る

その後は私がやりますから直ぐにそのスナック「礼子」のママに話して貰えますか」

「はい、分かりました直ぐに、電話で連絡します」

「お願いします、では」

と言って保雄は事務所に出掛けた。

一方、平塚警察では中村刑事が「三ヶ月堂」から従業員12名の住所録と電話番号

が書かれた名簿を預かって来た、主任刑事の久本は

「それでは今日は、全員で「三ヶ月堂」に聞き込みに入る、電話して全員いるように

話して置いてくれ」

と久本主任は高橋刑事に言った、その後、直ぐに「三ヶ月堂」に聞き込みに入り

従業員一人々に聞き込みを始めた、従業員達は皆、営業停止状態なので途方に

くれていた、全員から話を聞いたが結局、以前聞いた大島清次と川田誠は何時も

仕事の事で、ぶつかっていたと言う事しか、特別な話は無かった。

平塚警察では、宮川順子を全国に指名手配したが以前として、宮川の自宅の張り

込みと、関係のある人物の事情聴取、近隣の捜査は続けていた、そんな時、夫の

宮川秀明が、張り込んでいた刑事に

「刑事さん、一つ女房と行った事がある場所を思い出したんですよ」

「それは、どこですか?」

「えー、結婚前に女房と横浜に買い物に行った時に偶然に何か女房の幼馴染と

言う女性を俺に紹介したんですよ、その女性は確か本田綾子と言っていたように

思います」

「その本田綾子は今、何処に住んでるか分かるか?」

「いや、ただ、妻は横浜市の出身ですから多分、彼女もそうだと思うのですが・・・」

「そうか、それで奥さんの実家は横浜の何処なんだ?」

「はい、ちょっと待ってください」

と言うと、宮川は家の奥から高校の卒業者名簿を持って来た

「刑事さん、これに内の女房の実家の住所が書いてありますが・・・」

「わかった、暫く預からせてくれ」

そう言うと、その名簿を見て

「君の奥さんは何処にいるんだ?」

「確かクラス(F)と聞いてます」

「そうか・・・・・あぁ、これだな、何処かな・・・・あぁ、分かった横浜市南区三王町

5-23-8だな、それでここには両親がいるのか?」

「えー、まだ両親が住んでいるはずです」

「分かった、幼馴染ならこの近くにやはり本田綾子の実家もあるだろう、後は内で

捜査する、ありがとう」

と吉田刑事は言うと直ぐに署に戻って、主任の久本刑事に話をした

「そうか、分かった、直ぐに君と石川君で横浜に飛んでくれ」

「はい、分かりました、これから出掛けます」

「頼むよ」

高橋刑事と石川刑事はその足で横浜の南区三王町5-23-8の宮川順子の実家

に向かった。

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偽装(8)

翌日、保雄は昨夜タクシーから降りた、2人の場所に車で行く事にした

「確か1人は夕陽ヶ丘34だったな・・・」

と言いながら電柱を探した

「あっ!ここだ、確かスポーツ刈りの男、木原が降りた所だ」

保雄はそう思って車を止めて歩いて適当にその近くの、猪俣と言う家のインターホン

を押した

「はい、どなたでしょうか?」

「すいません、この当たりに木原さんと言う家はありませんか?」

「あぁ、内から4軒目の家がそうですよ」

「そうですか、ちょっと伺いますが、そのお宅に有二さんと言う人はいませんか?」

と保雄は適当な名前を言った

「いや、いませんね、男の人は、ご主人の達也さんだけですよ」

「あぁ、そうそう、そうでした、その達也さんの、お勤めは市役所でしたね?」

「え!そうですか? 私が前に聞いてるのは、八間通りの瀬尾運送と言う所に

お勤めと聞いてましたが・・・・・」

「あぁ、そうか、すいません、私が間違えていました、それは別の方でした

どうもすいません・・・・・・・どうもありがとうございました」

保雄は

「そうか八間通りの瀬尾運送か、それと名前は達也か」

と思って手帳に木原達也と瀬尾運送の場所を書き込んだ、次に高浜台の

マンション前で降りた林田のマンションに着き、1階の近くのお宅に行き

インターホンを押した

「はい、どなたですか?」

「すいません、こちらのマンションに林田さんと言う方が住んでられると思います

が何階の何号室か、お分かりでしたら教えて頂きたいのですが?」

「あぁ、あの方は確か4階の2号室だと思いますよ」

「そうですか、どうもありがとうございました」

保雄はエレベーターで4階に上がった、直ぐの2号室に確かに林田進と表札が

出ていた

「そうか彼は進むと言うのか、そう思って、隣の自宅のインターホンを押した

「はい、どなたですか?」

「すいませんが、私は川崎探偵事務所の者です、実はがお隣の林田進さんは確か

市役所に、お勤めの方で良かったですね」

「いや、ご主人でしょう、違いますよ、ご主人は何でも八間通りにある、瀬尾運送と

言う処で働いてると聞いてますが・・・・・」

「あぁ、そうですか、それでは私の間違いでした、どうもありがとうございました」

保雄はお礼を言って

「そうか、2人は同じ、八間通りにある瀬尾運送の同僚だったのか」

保雄は直ぐに手帳に書き止め、一旦、事務所に戻った。

平塚警察の刑事課では会議が行なわれていた、主任刑事の久本が

「昨日「三ヶ月堂」に生活安全課の一斉捜索が入ったが我々はあくまでも、この

「三ヶ月堂」の関係する3人の殺人事件を洗わなくてはならない、まず川田誠が

小田原の海浜ホテルの502号室で首を吊ったように偽装されて殺害された

彼の紺色のスーツには枯れ草が付着していたので、ホテル以外の場所で殺害

されたと我々は考えていたが、仮にもし枯れ草の付着も偽装と言う事だとしたら

どう考えたらいいんだ?」

「はい、そうですね、外で殺されたように見せる掛ける必要があったと言う事

ですかね」

そう中村刑事が言うと高橋刑事が

「主任、もしかしたら、我々警察の捜査を、混乱させる為では無いでしょうか?」

「んー、と言う事は、害者は本当にホテルの部屋で殺害されたと言う事でいい

訳だな?平塚の3人にはアリバイがある、だから犯人は別にいると言う事か?

そうなると、その犯人も当然「三ヶ月堂」の関係者と言う事なのか?どうなんだ?」

「主任、ここに川田誠が殺害された当日の、ホテルの宿泊人の名簿がありますが

もし借りに私が、犯人なら、多分デタラメな名前と住所を書くと思います・・・・・」

「そうだな、と言う事は、その宿泊者名簿はあてに出来ないと言う事だなやはり

「三ヶ月堂」の従業員と関係者を洗い直すか、中村君達はすまないが「三ヶ月堂」

に言って従業員の住所録を貰って来てくれ、他の者は今までの捜査を続行してくれ

頑張って頼むぞ!」

そう言って久本主任は解散した。

その日、6月8日の夜9時過ぎ頃、紅谷町にあるスナック「しのぶ」で何時ものよう

に8時に出勤して来るはずのママが出勤してこないので、店で働く星野直美が

携帯電話をした、しかし繋がらないので星野直美はママの自宅に迎えに行き居間

で腹を刺されている倒れているママを発見して驚いて警察に電話して来た、直ぐに

平塚警察は刑事と鑑識を現場検証に送った、刑事主任の久本は

「どうだ、指紋は取れそうか?」

「はい、この犯人は女性のようですね、それに相当に慌てていますね、これを見て

ください」

と鑑識の村田は久本にイヤリングの片方を手渡した

「これはが遺体の側にあったのか!、何歳くらいの女性がする物か分かるか?」

「はい、女性に聞けば分かると思いますがそれに指紋もあちこちに付いています

ので犯人は相当慌てて逃げたと考えられます」

「そうか、凶器は何か分かるか?」

「はい、恐らく包丁だと思われますが・・・・・・又、死因は腹部を刺された事による

出血多量と思われます、死亡推定時刻は今夜の7時から9時の間では無いかと

思われますが」

「そうか、分かった」

と、言って久本は署に電話した

「害者は大原しのぶ29歳、市内宝町3-36、5階6号のマンションで名前は無い」

鑑識は直ぐに前科人のリストを洗った、すると先日の小田原の海浜ホテルで

殺害された川田誠の部屋の、机の角から採取した指紋と一致した、村田は直ぐに

刑事課長に連絡した、刑事課長は関連があると思える、宮川順子の自宅に刑事を

送り彼女の指紋を取るように命じた中村刑事と清田刑事と鑑識は早速、宮川順子

の虹ヶ浜の自宅マンションに到着した、直ぐに中村刑事がインターホンを押した

「はい、宮川ですが」

と、男の声がした

「すいません、平塚警察ですが宮川さんですね、奥さんはいますか?」

「いや、まだ帰って無いんですが・・・・」

「すいません、ちょっと開けて、貰いたいのですが・・・・」

「はい、今、開けます」

と言って、玄関ドアーが開いた

中村刑事と清田刑事は

「すいません、疑う訳では無いんですが、部屋の中を見せて頂けますか?」

「それはいいですが、いったい内のが何かしたんですか?」

「えぇ、大原しのぶ、と言う女性を、ご主人はご存知ですか?」

「・・・・いや・・・・・・・」

「その女性が先程殺害されまして、お宅の奥さんの指紋が出たのですが、一応

もう1度、奥さん指紋の照合をさせて頂きますので・・・・」

と中村刑事は鑑識を呼んだ、鑑識は直ぐに自宅に入り指紋採取をした

中村刑事は宮川秀明に

「奥さんは、今朝から出掛けてるんでしょうか?」

「いや、私が出掛ける時はまだ家にいましたから、その後、何時頃出掛けたか私は

分かりません、帰って来たら、妻はまだ帰って無かったんです」

「そうですか、分かりました鑑識がもう少しで終わりますのでそれまでお願いします

では我々は先に、どうもお邪魔しました」

と中村刑事と清田刑事は署に戻った、交代に吉田刑事と川瀬刑事が宮川の自宅

マンションに張り込んだ。

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偽装(7)

保雄はスナック「しのぶ」で暫く飲んで、その日はタクシーで自宅に帰った

翌日、保雄はタクシーを呼んで自宅から昨夜、車を置いた駐車場に行きその車で

事務所に出勤した、所長の川崎成一と木島春子は、もう先に来ていた、保雄は

「どうも、おはようございます、遅くなりました」

と保雄が言うと川崎所長が

「豊田君、君の方は調査は進んでるのか?」

「はい、大丈夫です、それより先日は、初めて事件の第一発見者になってしまって

驚きました、悲惨な現場を見てしまったので2日ほどご飯が美味しく無かったです」

「そうか、商売柄、仕方が無い事だな、頑張ってくれよ」

と言って所長は事務所を出て行った。

保雄は机に座り

「いったい大島は何故、誰に殺害されたのか? あの「三ヶ月堂」には何かまずい

事が起きてる? それは何だろうか?」

そんな事を考えていた時、事務所の電話が鳴った、春子が電話を取った

「もしもし、川崎探偵事務所ですが・・・・・」

「すいません、探偵事務所ですか?」

「はい、そうですが?」

「あぁ、実は、すいません・・・・・・ちょっと話が・・・・」

「はい、ちょっとお待ちください、今、変わります」

保雄は別の電話で聞いていたので

「もしもし、どのような、ご用件でしょうか?」

「はい、実は・・・・・・・・私の娘が「三ヶ月堂」と言う和菓子会社の娘さんと友達で

実は娘から聞いた事ですが「三ヶ月堂」の娘さんが話したと言う事を話しますと

「ねー美香今、家の商売やばいんだよ」「えぇ、どうしたの?」「ん、家の誰かが

製造年月日を変えたり賞味期限を変えたりして商売してるってタレ込んだ社員が

いるらしいんで今、会社の中ガタガタしてるんだよ」「それって偽装表示じゃぁない

やばいよ!警察にバレたら捕まっちゃうよ!」と言うような話で、あの「三ヶ月堂」

は、今、賞味期限の改ざんや和菓子に使う古くなったアンコまで繰り返し使用して

るらしいと言う事です、まだ世間にはそのニュースは流れていませんが内部告発

でもう、そろそろ警察の生活安全課の一斉捜査の手が入るのは近いと言う事です」

「・・・・・そうですか、でもまた何故、そのような話を私どもに・・・・・」

「はい、私は警察が大嫌いでして、探偵さんに話せば調査してくれるかな?なんて

思いまして、いや、何も、しないでいいんです・・・・・・それでは失礼します」

と言うと、その人物は電話を切った、保雄は

「もしもし、もしもし、お名前は?・・・・・・切れちゃったよ、おかしな人だな?でも

いい事を垂れ込んでくれたな」

保雄は苦笑いした

「やはりそうか、それで大島は、誰かに殺されたんだ、内部告発したのは大島で

間違い無いだろう、裏切り者の大島を、もしかして会社の誰かが?・・・・・・・」

「ここで推理していても、始まらないな・・・・・」

と思い保雄は出掛ける事にした、村田にはもう情報が入ってるのかなと思い

電話を入れた

「もしもし」

と村田が出た、保雄は

「仕事中だろう、大丈夫か」

「あぁ、大丈夫だが、どうしたんだ」

「実はたった今、入った情報だが例の「三ヶ月堂」の社員がどうもマスコミに内部

告発をしたらしいんだよ、あの会社、どうやら偽装表示をやっていたらしいんだ

詰まり賞味期限の改ざんだな、近く一斉捜査の入るんじゃぁないのか?」

「それは、本当か?」

「あぁ、多分、生活安全課には、もう情報が入ってるはずだ恐らく俺の考えだが

告発したのは大島清次では、ないかと思うんだがな?」

「えーと言う事は、もしかして、大島を殺害したのはその会社の人間か?」

「ん、あくまでも俺の推理だがな・・・・・」

「そうか、でもこの情報は暫く、黙って置くよ」

「そうだな、その方がいいよ、それじゃぁ又、連絡するよ」

と言って保雄は電話を切った。

その翌日、和菓子製造販売会社「三ヶ月堂」に警察の生活安全課が一斉捜索に

入った、事務所の全ての書類や工場の営業停止して書類ほか商品全てを押収して

車に積み込んだ、経営者の社長、専務、課長など経営陣は証拠が出た時点で

事情聴取されると言う事であった。

その夜、保雄は先日、調査依頼に来た川田靖子に電話した

「もしもし、川崎探偵事務所の豊田ですが、今日これから行こうと思いますが都合

はいかがですか?」

「はい、分かりました、それでは8時に、私、先に店に行っていますから・・・・」

「そうですか、では、その時間に伺うようにします」

と言って保雄は夜8時ちょうどに明石町のスナック「礼子」のドアーを押して中に

入った、店の中はカウンターに5、6人座れる感じでボックス席が4卓あった

そのボックスの1番奥の席に川田靖子が座って、多分ママさんと思える女性と話し

ていた、保雄は

「どうも、お待たせしました」

と靖子に言って、靖子の隣に座った

「あぁ、そうー、この人がここのママさんの礼子さんです」

「どうも、初めまして豊田保雄です」

「石川礼子です、ゆっくりして行ってください、何を飲まれますか?」

「それでは、ビールを・・・・・」

「はい、ちょっと、待ってください」

とママはカウンターの方に行った、保雄は

「処で、まだ今日はその男達は来て無いようだね」

「えー、来て無いですが、さっきママが「今日あたり来ると思うよ」と言っていたので

それに2人の苗字が分かりました、ママに聞いたんですが木原と林田と言う2人

だそうです」

「そう、とにかく今日来たら、帰る時に彼等の後を尾行してみよう」

「はい、分かりました」

その時、入り口のドアーが開いて、2人の男性が入って来た、靖子は保雄に

「来ました、あの2人です」

「どちらが木原ですか?」

「はい、確かスポーツ刈りの男の方だと思います」

「そうですか、そうすると銀のメガネの方が林田ですね」

保雄は頷いて2人を見た、2人とも背の高さは170センチくらいで中肉の中年男

で特に特徴と言えば1人は銀縁のメガネを掛けていた、もう1人はスポーツ刈りの

頭をして白髪交じりであった、2人はカウンターに座り飲み始めた、保雄はとにかく

彼達の先ずは住まいと勤め先を聞き出す事を、ここのママさんに頼むように靖子

に頼んだ、時間は過ぎて店が終わる時間になった、保雄はママさんに頼んで

彼達がタクシーを呼んだら、その時こちらの分も1台呼んで貰うように頼んだ

カウンターの2人がタクシーを呼んだ、ママは保雄に言われたように2台頼んだ

タクシーが付き2人はタクシーに乗り込んだその後直ぐにもう1台のタクシーが来た

保雄と靖子はタクシーに乗り込んで

「運転手さん、前のタクシーを少し離れて付けて行ってください」

と頼んだタクシーはJR東海道線のガードを潜り夕陽丘34と電柱に書いてある所で

スポーツ刈りの男が降りたタクシーはそのまま高浜台29マンションの前で止まった

そこで銀縁メガネの男が降りた保雄は2ヶ所の場所の住所を手帳に書き取っていた

保雄は靖子に

「明日にでも、2人の自宅の近所に聞き込んでみて、彼等の勤め先を調べますよ」

「そうですか、宜しくお願いします、では帰りましょう、何処でしたか自宅は?」

と言うと靖子は

「運転手さん、桜ヶ丘まで、お願いします」

と言った、保雄は

「そうか、彼女は桜ヶ丘だったのか?」

とそう思った、タクシーは桜ヶ丘の川田靖子の自宅の近くに着いた、靖子は

「今日はどうもありがとうございました、また、事務所に電話します」

と言って靖子はタクシーを降りた

「はい、分かりました、私の方もまた、ご連絡しますので・・・・・」

と言って、保雄はそのままタクシーで帰宅した。

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偽装(6)

熱海警察から、各漁港を捜査して大島清次の遺留品が無いか探すように

要請があった、平塚警察では直ぐに平塚漁港に鑑識と石川刑事と川瀬刑事を

向かわせてた、鑑識官、数人が堤防の側壁に血痕の痕跡を発見して採取して

鑑定した結果、O型の血液で、DNA鑑定も出来るとの事であった

平塚署では朝の会議が刑事課で行なわれていた、刑事主任の久本が

「たった今しがただが平塚漁港でO型の血液を採取出来たとの事だ、大島清次

も血液型はO型だ、後はDNAの型が合えば間違い無く大島が殺害された漁港と

言う事になる、それでは今迄の捜査の状況を説明する、まず1番目の殺人だが

害者の川田誠55歳は平塚市紅谷町の「三ヶ月堂」に勤めている川田は5月15日

の夜7時から9時の間に何者かに小田原の海浜ホテルの502号室でクローゼット

の鉄の棒に紐を掛けて首を吊っていた、遺体の紺スーツには枯れ草と思われる

葉が付着していたのと解剖の結果から、これはホテルの外で殺害されホテルの

502号室のクローゼットに鉄棒に吊るされた死体遺棄殺人と考えられる。

第2の事件だが、これは5月21日夜9時から10時の間、市川信男50歳が市内

松風町の自宅アパートでナタのような鈍器で撲殺された彼は小田原の海浜ホテル

で川田誠が殺害された当日同じ階に宿泊していた人間で、小田原署が取り調べた

結果、川田誠が殺害された夜の7時から9時の間はホテルの従業員が目撃して

いる又、風呂場で、2人の客と話していたと風呂に入っていた人間が1人り証言し

ていた事が分かった、詰まり当夜のアリバイはある事が分かった、それと平塚の

人間で小田原の事件当日、やはり同じ階に宿泊していた宮川夫婦がいたが

これもホテルの従業員が夜7時から9時の間は目撃していた為、殺害時間の

アリバイある事になる。

第3の事件は、5月27日に熱海の定置網に引っ掛かった大島清次37歳だが

彼もまた平塚の「三ヶ月堂」の社員で川田誠より若いが仕事場では先輩だった

が彼と川田は社内で余り旨く行っていなかった、死因は水死では無く脇腹を数回

鋭い刃物で刺されたのが致命傷だと分かったまた、殺害日時だが妻の話から

推測しておおよそ5月10日頃に殺害されたのではないかと思われる、以上が

現在までの経過だが・・・・・・・何かあるかな?」

中村刑事が

「主任、この3件の事件は、同一人物の犯行でしょうか?」

「いや、それはまだ手口もバラバラだし分からんな?少なくても1件目の川田誠の

件は2、3人の手が無いと出来ない犯行だろうな?」

今度は清田刑事が

「主任、小田原の海浜ホテルに事件当夜宿泊していた平塚の3人ですが、本当に

アリバイは成立してるんですか?」

「あぁ、ホテルの従業員が見てるのでな、アリバイは間違い無いだろう」

「どうも、納得いきませんが、詰まり川田誠は外で殺されてるんですよね、それでは

遺体はどうやってホテルの中に運んだんですか?私は川田誠は比較的小柄です

からやはり宮川夫婦の大きい旅行バッグが怪しいと思うのですが?」

主任の久本は

「そうだな、ただ夫婦にはアリバイがあるんでなそのアリバイが崩れないとちょっと

難しいな少なくても市川信男が、自宅で殺害された動機は何なのか?その動機が

分れば今回の事件に近ずくと思うんだが、とにかく皆頑張って捜査に当たってくれ

それでは他に無ければ・・・・・・・これで終わる」

会議は終わり、刑事達は2人一組で出掛けて行った。

一方、その日の10時頃、川崎探偵事務所に川田誠の妻の靖子が依頼に来た

「いらっしゃいませ、今日はどのような・・・・・」

と保雄は言って聞いた

「実は私は先日、殺害されました川田誠の妻の靖子ですが・・・・」

「はい、どうもその節は、ご愁傷様でした、実は私も貴女に伺いたい事が

あったんですよ、いいですか川田さんの会社では何か、まずい事が起きてると

言うような事を、生前ご主人から聞いていませんか?」

「あぁ・・・・・・・いや、知らないですね、私は何も聞いていません」

「そうですか、そう言う情報が入ったものですから、それで今日はどのような・・・」

「はい、これは、姉にも内密に捜査して貰いたいのですが、実は私の姉の一之瀬

静子が30年前の19歳の時、2人の男にレイプされ、挙句妊娠してしまって、私達

は皆で「お姉さん何処の誰とも分からない人の子供なんだか下して」と姉に言った

んですが姉は考えて結局「子供に罪は無い」と言って産んだんです、実はその時の

犯人では無いか言う人間が私が時々行くパチンコ店で会う女性で明石町で「礼子」

と言うスナックをやってる人の話から「もしかしたら?」と思いながら、私1度、彼女

がやっているスナック「礼子」に行きまして、時々来ていると言う、その2人の男を

見て来ましたが、でも、そう言う話は、その時はしなかったので、証拠が無いので

どうしょうも無いのですが・・・探偵さんなら、旨くやってくれるのではないかと思って

今日、思い切って来たんですが・・・・」

「そうですか、それで、その事は警察には届けたんですか?」

「はい、私達家族が届けました」

「そうですか、しかし今更、捕まえたって何の罪にも問えないですよ時効過ぎてます

からね」

「いいんです、彼等達が内の姉に頭を下げて謝ってくれれば、それでいいんです」

「そうですか、分かりました、そこのスナック「礼子」とは何処にありますか?」

「はい、明石町の小さい神社があるんですがその隣にあります、もし行く時が分か

れば、私も一緒に行きますよ」

「そうですか、分かりました、貴女の電話番号を教えて頂ければ、電話します・・・・」

「分かりました、090-****-****です」

「分かりました、それでは電話しますので、その時に又」

「それで、こちらの支払いは、どうするんですか?」

「あぁ、後でいいですよ、終わってからにしましょう」

「分かりました、では宜しくお願いします」

そう言って、彼女はか帰って行った。

翌日、保雄は午前10時に熱海に向かった、保雄はホテル、旅館と次々と大島の

写真を持って、宿泊してないか聞いて歩いた

18軒を過ぎて19軒目の橘旅館と言う老舗の、小さな旅館で写真を見せると

「あぁ、この方ですか、ちょっとお待ちください」

と、そこの女将さんと思える50過ぎの女性が奥に入って又、帳面を持って

来てくれた

「あぁ、この方ですよ、そう確か5月11日の朝にチェックアウトされました方です」

「そうですか、それで何時から宿泊していたんですか?」

「4日の夜に、こられてからですから6日間泊まられて、行かれました」

「そうですか、それでこの写真の大島さんを尋ねて来た方は無かったですか?」

「いや、いませんでしたよ、毎日、部屋の中で過ごされていましたよ」

「電話は無かったでしょうか?それと大島さんは女将さんに、何か、会社の事

を話しませんでしたか?」

「いえ、何も聞いていせんし、電話も無かったです・・・・」

「そうですか、どうもありがとうございました」

保雄はお礼を言って、事務所に戻った、その夜、保雄は、夜8時過ぎにに1人で

紅谷町にあるスナック「しのぶ」に初めて行ってみた、ドアーを開けると

「いらっしゃいませ」

と30歳くらいの女性がカウンターの中から返事をしたのか、聞こえて来た

保雄は、一瞬

「わー狭い店だー」

と、声を上げそうになったのを抑えた、そこは、カウンターだけのうなぎの寝床の

ような感じの10人くらいは座れるような細長い、お店だったカウンターに座ると

人一人通れるくらいの広さしか無い感じだった、お客はもう5人くらい座って飲んで

いた、と、そこの女性が

「何にしますか?」

と、お絞りを持って来て聞いた

「すいません、ビール貰えますか?」

直ぐに若い女性がビールを持って来て

「お客さん初めてですね、どーうぞ」

と言って、注いでくれた、保雄はビールを飲み干して

「一杯、いかがですか?」

と彼女に勧めた

「あぁ、どうも」

と言って彼女はグラスを持った、保雄はビールを注ぎながら

「あそこに居る人、ママさん?」

と女性に聞いた

「そうよ、知ってるの?」

「いや、何となくそんな感じがしたんで・・・・旦那さんがいるんだろうね」

「いや、独身ですよママは」

「そう、でも彼氏はいるよな?いや、必ずいるよ、感だけどね?」

「それは、知らないけどね・・・・ママはもてるからね、いるかも、貴方は独身なの」

「あぁ、独身だよ、金が無いので、結婚なんか無理だよ俺には、ハッハッハッハ」

と保雄は笑った。

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