愚かな復讐(13)
保雄は自宅で考えていた「岩田明をやったのは、恐らく同じ会社の高橋不二夫に
間違い無いだろう、しかし島村雄二をやったのは、いったい誰なんだ!山代辰夫か
警察は今でも山代を追っているが、確かに山代は島村を良く思っているはずが無い
島村を妬んでいたのは、事実だろう、しかし彼には決定的な証拠が無い状況証拠
では、無理だろう」
そんな事を考えて次の土曜にでも、今年の4月21日に、花水台の自宅マンション
から飛び降り自殺した、栗原しのぶの自宅と近所に聞き込んでみようと思っていた
翌日、平塚警察は8月13日の深夜に起きた事件のアリバイが、あいまいな、同じ
ガソリンスタンドの店員の高橋不二夫を盗難車を使用した、岩田明ひき逃げ殺人
の容疑で高橋不二夫を任意同行し、早速、刑事は、彼の取り調べに入った
「高橋!、お前、何時、何処で車を盗んだんだ!」
「俺は何もして無いですよ」
「嘘を言うな!、お前が盗んだ車の持ち主は分かってるんだ、お前はタイヤ痕
から見て、わざわざ、ハンドルを切って岩田にぶつけているな、そこまで分かって
るんだ、正直に言え!、言わないとお前の罪は段々と重くなるんだからな!」
「・・・・・・・・・・」
「お前は、会社にアルバイトに来ていた栗原しのぶと付き合って居たな、その
お前が、好きな、女をめぐって、お前と岩田はスナック「綾乃」で喧嘩をしたな
その喧嘩の、原因を言ってみろよ!」
「・・・・・・・・・・・・」
「そうか、言えないか、お前は好きな栗原しのぶを岩田に取られると思ってそれで
喧嘩になり、ひき逃げして殺したんだな!もう、警察は全て分かっているんだよ
正直に言え!」
高橋不二夫は
「すいません、確かに俺は、栗原しのぶを岩田に取られると思って居たんだが実は
とんでもない事が分かったんだ、奴は無理やり、栗原しのぶをレイプしてたんだよ
彼女が俺の携帯にメールでそう書いてあった、それが証拠だよ」
と言って、彼は
「すいません、俺の携帯のメールを見てください、彼女からのメールが入ってます」
刑事は、彼の携帯のメールを確認するように、側に居た刑事に話した
「そうか、それで、お前は彼女の、仇を取る積りで、岩田を8月13日の深夜に待ち
伏せて、ひき逃げした、そう言う事だな!」
「はい、そうです」
「そうか、分かった」
と、言って刑事は取調べ室を出て、報告に行った、
「課長、高橋不二夫が吐きました」
「そうか、分かった、早速、逮捕状を請求しよう」
と言って、部下に命令した
石倉良太は以前、保雄が高校の野球部の後輩の岩田清司がスナック「美江」で
紹介された2人の女性の内の一人、石倉直子の兄だった、彼は市内の見付町
で、3年前にお店を借りて、従業員2人と不動産の仕事をしていた、始めた頃は
苦労したが最近では、仕事も順調だった、時々妹の直子も手伝いに来てくれて
いたので、彼も助かっていた、そんなある日、石倉不動産の電話が鳴った社員
が電話に出ると
「おい、社長の石倉を出せ!」
と凄い剣幕で電話で怒鳴った、社員は
「今、社長は外出してますが」
と言った
「いいか、俺はお前の所の社長に「この土地は2年後に道路が出来る計画がある
から今が買い時だ3倍から5倍で売れるよ」と騙されて2年半前に、土地を買わさ
れた市川だ、良く言っておけ!このまま道路が出来なかったら、お前をぶっ殺す!
とな!」
と言って、電話は切れた、石倉は夕方、帰ってその話を社員から聞いたが
「あぁ、その話は、確かに俺がある所から聞いた話だから、問題ないよ」
と言って、問題にしなかった、それから、1週間後にまた市川と名乗る人物から
電話があって、この時は社長の石倉が出た
「もしもし、電話変わりました、石倉です」
「おい、お前、2年半前の事、忘れていないよな、お前はあの土地は2年後に
3倍から5倍で売れるから、今が買い得だと、俺に言ったんだぞ!忘れてねーな」
「あぁ、覚えてますが、私も、もしかしたら、騙されたかも、知れないんですよ」
「何ー何を、言ってやーがる、お前が道路が出来るなんて、言わなければ俺は
あんな、土地を買う訳がねーだろう、とにかく、俺が買った100坪5000万で
買ったんで、お前に同じ値段で買って貰うからな!分かったな何時お前の所に
言ったら言いか、教えろ!」
「いや、ちょっと待ってくださいよ、まだ、この話が嘘と決まった訳では無いので
もう少し、後半年待って下さいよ」
「いや、俺も、もう、ここの所の景気の悪さで、金が無いんだ、明日、もう一度
電話するから、事務員にでもいいから、金を取りに来る日を言っておけよ!
分かったな!」
と言って、電話は一方敵に切れた
石倉は、頭を抱えて考え込んでいた。
| 固定リンク | コメント (0) | トラックバック (0)


最近のコメント