« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »

2008年11月

偽装(2)

小田原警察の主任刑事は

「すいません、お忙しい処、しかしこれは殺人事件ですから、ご協力を宜しくお願い

します、それでは部屋の若い番号順に、お話を伺いますので、初めに斉藤さん

ご夫妻から、こちらに来てください」

そう言って刑事達は順番に、昨夜のアリバイをちょうど10名の人達に順番に話を

聞いた、その中で平塚の人間が3人いた、511号室に会社の出張と言う事で

宿泊していた市川信男50歳で平塚市松風町3-26の「コーポ石田」と言う

アパートに現在独身で住んでいた、職業は月刊誌「月刊スポット」の記者兼

カメラマンであった、もう1組は平塚市虹ヶ浜23-7「パーク、イン」と言うマンション

に住む507号室にいた宮川秀明30歳と宮川順子26歳の夫婦であった

後の7名は別の県から来た人間であったので、住所、名前、生年月日、電話番号

を聞いて身元確認の上帰って貰う事にしたが、連絡は直ぐに取れるようにして置い

てくれといい、帰宅して貰った

主任刑事は、残った3人の内、独身の市川信男のアリバイを聞いた

「市川さん、貴方は昨夜の7時から9時の間は、どちらにいましたか?」

「部屋にいたに決まってるでしょう、従業員の方に聞いてくださいよ、あとは風呂に

10時頃に行きましたが・・・・・」

主任刑事は

「そこを誰かに見られましたか?」

「確か従業員の方と出会ってるはずですよ、風呂には私の他に2人いましたよ」

「そうですか、どんな人だったか覚えていますか?」

「1人は40代くらいの方で髪の毛が長かったです、もう1人も同じくらいの年で

坊主頭の方でしたね」

「そうですか、こちらで聞いて調べてみましょう」

次に刑事は宮川秀明、順子夫妻に聞いた

「すいません、ご夫妻は昨夜は7時から9時の間は、どうされていましたか?」

「部屋で飲んでましたよ、それから9時には2人とも酔っ払って疲れていたので

直ぐに寝てしまいましたよ、そう確か従業員の方に、お酒を持って来て貰いました

ので聞いてくださいよ」

「そうですか、処で、これからどちらか、ご旅行に行かれるんですか?大きな旅行

バッグを持ってられるんで?・・・・・」

「いや、九州からの帰りです1週間向こうにいたのでね、直接、平塚に帰る予定で

いたのですが、ちょっと都合が出来まして今日になりました」

「出来たましたら、その都合と言うのを聞かせて貰えませんか?」

「あぁ、いいですよ、妻の友人が市橋産婦人科で出産しまして、そこに見舞いに

行ったんです」

「そうですか、その友人の方のお名前は?」

「古川裕子さんといいます」

と順子が答えた

「そうですか、分かりました、お土産が一杯なんでしょうね、又、伺う時は、ご協力

お願いします」

そう言って刑事はフロントで彼達、3人の身元確認をした上で開放した

当然、警察は平塚の3人のアリバイの裏は取って確認したが間違い無かった

又、死亡推定時刻には平塚の人間を含めて5階の人間には全員アリバイがある事

を確認したので、ホテル全員の昨夜の宿泊者名簿から捜査に当たる事となった。

その夜、豊田保雄の所に平塚警察の鑑識課の友人の村田亮から電話があった

「ようー俺だよ、実は今日、小田原の海浜ホテルで平塚のあの和菓子会社の

「三ヶ月堂」と言う会社の社長婦人の妹の夫で川田誠55歳が首を吊って自殺した

と思われたが、実は彼の紺スーツに雑草が付着していたんだそうだよ、だから

もしかしたら、別の処で首を絞められてホテルで偽装自殺に見せ掛けたのではと

警察は考えたらしいが、どうも殺害された階の人間達には全員にアリバイがある

らしいんだよ?」

保雄は

「と言う事は別の階の人間と言う事か?それは大変だな処で指紋や足跡は取れた

のか?それと死亡推定時刻は何時なんだ?」

「あぁ、指紋の採取は出来たが、足跡は無理だったよ、ホテルでは人出入りが多い

から大変だよ、それと死亡推定時刻は、昨夜5月15日の、夜7時、から9時の間

と言う事だよ」

「そうか早い時間だな、その川田誠は誰かに殺されるような動機があったのか?」

「いや、まだ捜査中だから、何とも言えないよ」

「処で、現場の同じ階に宿泊していた中に平塚の人間が3人いたらしいな?テレビ

で、やっていたんでな」

「そうなんだよ、刑事課では、その3人を取り合えずアリバイはあるが、裏取り捜査

するらしいよ」

「そうか、それじゃぁ、俺にその3人の住所と名前を聞かせてくれないか、後写真を

送っておいてくれると有り難いんだがな・・・・・」

「川崎探偵事務所宛でいいのか?分ったよ、もうニュースでも流れている事だしな

まず、1人目が市内松風町3-26「コーポ石田」と言うアパートにいる市川信男

50歳と言う事だ、その次は宮川秀雄、順子と言う30歳と26歳の夫婦だよ住所は

市内虹ヶ浜23-7で「パーク、イン」と言うマンションだそうだよ」

「そうか分ったよ、ありがとう、俺の方は相変わらず不倫調査が多いよ」

と、保雄は笑いながら話した、村田は

「そうか、殺害されたのが平塚の人間なので、小田原署と合同捜査と言う事だよ」

「そうか、まぁ、確りやってくれ!俺の空いてる時間なら何時ものように協力するよ」

「分った、そうだな、それじゃぁまた」

そう言って村田は電話を切った。

葬儀が終わった次の日、平塚警察の刑事課では4日前、川田誠の解剖の結果

絞殺と決まったと、小田原署から連絡が入った、その後、川田誠の勤め先と

交友関係を洗う事になった、久本主任と高橋刑事は、害者の働く和菓子会社の

「三ヶ月堂」を訪ね、受付で聞いた

「こんにちは、すいません、平塚警察ですが15日に殺害された川田誠さんの事で

少し、お話を聞かせて頂きたいのですが・・・・」

「少々、お待ちください」

と受付の女性は何処かに電話した

「すいません課長が、お話しするそうです、どうぞこちらに」

と言って事務員は2人を応接室に案内した

「どうぞ、お座りになって、お持ちください」

と言われ2人はソファーに腰を降ろした、暫くすると

「どうも、お待たせしました、先日言われました、叔父の高校の卒業者名簿です

やはり叔父は誰かに殺されたんですか?」

「そのように思われますそれとすいません、この名簿を暫く預かってもいいですか」

「あぁ、いいですよ、どうぞ」

「それではお預かりします、処で先日は川田誠さんは仕事で小田原に行かれた

と聞きましたが、その時、会われた方は当然こちらで、お分かりだと思いますが

どなたでしょうか?」

「はい、小田原の「有、広中不動産」と言う会社の専務と会ったと思いますが」

「その場所は、何処にあるか、お分かりですか?」

「はい、ちょっとお待ちください」

と彼は手帳を出して

「小田原市本町2-4-16です、マンションの1階です、自宅はそこの上ですね」

「そうですか、分かりました、それではこの名簿は預かります、どうも今日は

ありがとうございました」

主任の久本と高橋刑事はその足で小田原に向かった。

一方その頃、川崎探偵事務所に1人の30代くらいの女性が尋ねて来た

保雄が応対すると

「私は大島美代子といいます、実は夫が数日前から行方が分らないので、こちらで

探してほしいのですが?以前も1度こんな事が会ったので警察沙汰にはしたく無い

もので・・・・・」

「そうですか、数日前とは、だいたい何時頃でしょうか?」

「そう、今月の初め頃です」

「えーもう1ヶ月も前ですか?奥さんそれで警察にも届けなかったんですか?」

「えー前にも1ヶ月くらい、帰らない事がありましたので・・・・・・」

「そうですか、それでは、探される方の名前と住所、年齢、お勤め先、電話番号を

お願いします、それで今日は写真を持って来て貰えましたか?」

「はい、これが内の主人ですが・・・・」

「それでは、ここの用紙に書いてください」

と保雄は作成してある用紙を出して書いて貰った

「これで、いいでしょうか?」

「はい、お名前が大島清次さん住所が桃浜町12-25「コーポ大塚」ですね年齢は

37歳ですね勤め先が紅谷町の「三ヶ月堂」さんですか、それで奥さんご主人が

出て行ってしまった理由は分りますか、それに、ご主人は誰かに恨まれるような事

は無かったでしょうか?」

「いや、全くそんな、素振りが無かったんで、分りませんが・・・・・」

「当然、会社の方には聞かれたんでしょう」

「はい、聞いたんですが皆、分らないと言う事で・・・・・こちらで、宜しくお願いします」

「分りました、調査が終わりましたら電話します、明日から早速、調査しますので

お代金の方は、全て終わってから請求させて貰いますので、お願いします・・・・」

と保雄が言うと

「はい、分りました、それでは宜しくお願いします」

といい彼女は帰って行った。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

偽装(1)

平塚市紅谷町で和菓子会社「三ヶ月堂」を経営している、一之瀬敬三56歳と妻の

静子50歳には長男の有三31歳と、妹の明子26歳がいた5月16日10時10分

頃、小田原市の海浜ホテルの502号室にホテル従業員が、朝の10時のチェック

アウトの時間なのに部屋から連絡が無いので502号室に宿泊している川田誠の

部屋に、従業員が行きドアーをノックした、しかし応答が無いので彼は合鍵で中に

入った、そこで従業員が目にしたのは、クローゼットの洋服の吊るし棒に紐を結ん

で首を吊って亡くなっている川田誠を発見し、彼は慌てて110番して来た、早速

小田原警察から刑事と鑑識が来て現場検証が始められた

「これは自殺かな?」

と刑事は言った、鑑識が紺のスーツに赤と青の模様のネクタイの所を見ながら

スーツの左の脇から雑草のような物を発見した

「あ!刑事、これが上着に付着していたんですが?」

「ん、どこか草むらか、芝生のような所に、寝転んだ時に付いた物かな?」

「と、しますと、現場は、ここで無いと言う事でしょうか?」

「そうだな、自殺に見せ掛けた、他殺の可能性もあるな、それとスーツが僅かだが

湿気ているのが、おかしいな?」

その時、他の刑事が

「主任、害者の免許証から正確な名前と年齢が分かりました、害者は平塚市宝町

のマンションの2階5号室に住んでいる、川田誠55歳です」

「そうか、平塚の人間か」

川田誠は1度結婚したが、10年前に妻と協議離婚していたがその後5年前に現在

の妻の靖子と再婚した職業は妻の姉の嫁ぎ先が「三ヶ月堂」と言う、和菓子会社

なので、そこの社長の世話でその会社で働く事になり、今までの仕事は止めていた

又、死因は頚動脈強力圧迫による窒息死であった、死亡推定時刻は5月15日の

夜7時から9時の間と分かったそれと指紋の検証もしたがホテルなので多くの人間

の指紋が検出されたが照合には時間が掛かるとの事であった又、害者が平塚市

の人間である事から平塚署との合同捜査と言う事になって小田原警察では、早速、

平塚市にある「三ヶ月堂」に電話して川田誠の自宅の電話番号を聞き電話した

「もしもし、もしもし、・・・・・・・もしもし、もしもし・・・・・・」

と電話したが、川田の家は留守であった、刑事はもう1度「三ヶ月堂」に電話して

「すいませんが、小田原警察ですが川田誠さんの自宅に電話したんですが留守でし

たので、又、そちらに電話したんですが、彼は独身ですか?」

「いいえ、奥さんがいますが、夫婦共稼ぎのようですよ、処で川田さんに何かあった

のですか?」

「えー、実は小田原の海浜ホテルで、今朝の10時過ぎに川田誠さんと思われます

ご遺体が発見されまして・・・・・」

「えー、そ、それ本当ですか!」

電話に出たのは、川田誠の妻の靖子の実姉で会社専務の一之瀬静子であった

「はい、ですから大至急、海浜ホテルに来て、妹さんのご主人かどうかの確認を

して頂きたいのですが?」

「は、はい、直ぐに伺います」

そう言って、姉の一之瀬静子は自家用車で小田原の海浜ホテルに向かった車の

中で静子は妹の靖子の携帯に電話していた。

その頃、平塚警察の主任刑事の久本と高橋刑事が、早速「三ヶ月堂」の場所を

調べた、和菓子会社の「三ヶ月堂」は市内の紅谷町13-7にある老舗であった

店の横から事務所に入った2人の刑事は

「こんにちは、すいません平塚警察ですがこちらの社長さんはお出ででしょうか?」

と事務員の女性が、電話で何処かに聞いてくれた

「すいません、社長は何処かに、出掛てるようですが・・・・」

「そうですか、どなたか事務所の方で、お話の分るの方はいますか?」

「はい、課長がいますが・・・・・」

「そうですか、では、お願いします」

「少々、お待ちください」

暫くして

「どうもお待てせしました、私が課長の一之瀬有三です」

一之瀬有三は(旧姓)川田静子、現在の社長の妻の一之瀬静子が、30年前に

2人の男にレイプされて出来てしまった子供であった、彼女は子供を産もうか

下そうかと随分迷ったが「子供には何の罪は無い」と皆に「止めなさい!」と言われ

たのを押し切って、現在の有三を産んだのだったその後、静子は今の社長の

一之瀬敬三に嫁いだので、静子はその事には触れられるのが1番やな事だった

ので、その後も黙っていたのだった。

「どうもすいません、平塚警察ですが、実は・・・・・」

「はい、小田原警察から電話がありまして聞いています、今、私の母親がホテルに

行っていますので」

「そうですか、処で亡くなられた川田誠さんと貴方とは・・・・」

「はい、私の母親の実妹の夫です、叔父は誰かに殺されたんですか?」

「いや、それは今、捜査中ですので、処でその叔父さんは又何故、小田原に行かれ

たんですか?」

「仕事関係です、今、小田原に支店を出す為に貸し店舗を探していますので・・・・・」

「そうですか、処で叔父さんは誰かに怨まれるような事は、ありましたでしょうか?」

「いやー、分からないですね、仕事の関係者なら分かりますが叔父さんの友人関係

は、良くわかりません、そう言う話は余りした事が無いんで・・・・・」

「そうですか、それでは、後日で結構ですので、叔父さんの高校、或いは大学の

卒業名簿のような物が有りましたら、探して置いて貰うように、話して置いてくだ

さいませんか?」

「分かりました、話して置きます」

「それでは、また、お電話して伺いますので、宜しくお願いします、失礼します」

「はい、伝えて置きますので」

そう言って、一之瀬有二は戻って行った、主任の久本と高橋刑事は署に戻った。

その頃、一之瀬静子と実妹の川田靖子は小田原の海浜ホテルに着き川田誠の

遺体を確認した、小田原警察の刑事はホテルのフロントで川田誠に誰かから

連絡は無かったか聞いた

「すいませんが、誰か川田誠さんの部屋を訪ねて来た方か又電話があったと言う

事は無かったでしょうか?」

「いや、川田様は、お1人で昨夜の6時半頃にチェックインされてから、誰とも、お会

いになっていられませんし電話も有りませんでした、ただサングラスにマスクをされ

てフロントに来られましたので私が「お風邪ですか?」と伺いましたら「そうです」と

言って、おられましたが・・・・」

「そうですか、部屋の予約の電話も、その方からでしたか?」

「はい、多分そうだと思います、声が似ていましたので・・・・・・」

「もう1度伺いますが、そのチェックインされ男性は間違い無く、被害者の川田誠さん

でしたか?」

「はい、それは紺のスーツや背格好からしても、間違い無いと思いますが・・・・」

「そうですか、処で、このホテルの方達の宿泊者名簿を見たいのですが?」

「はい、これがそうです」

とフロントの係りが名簿を見せてくれた、害者と同じ階には部屋は10室あった

501号から512号室までであったが、空き部屋が3部屋あったので現場の部屋を

除き残った6部屋を1部屋ずつ調べて行った、現場の隣の501号には斉藤と言う

50代の夫婦が泊まっていた、現場の隣の503号は空室だった505号室は高山と

言う夫婦が泊まっていた、次の507号には宮川と言う夫婦が宿泊していた、次に

508号には吉田と言う28歳の会社員は出張と言う事で1人で宿泊していた

その隣の510号も市川と言う男性で同じ会社の出張だと言う事であった、511号室

は空き部屋で、最後の512号は60代くらいの夫婦で九州から遊びに来たと言う

野田と言う名前だった、小田原警察の刑事は全員の名前と住所を書いて、行き先を

聞き捜査に協力して貰うように頼んだ、その後、小田原警察の刑事はホテルの

ロビーに5階にいた客の全員を集めて話を聞き始めた。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2008年10月 | トップページ | 2008年12月 »