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2008年12月

偽装(8)

翌日、保雄は昨夜タクシーから降りた、2人の場所に車で行く事にした

「確か1人は夕陽ヶ丘34だったな・・・」

と言いながら電柱を探した

「あっ!ここだ、確かスポーツ刈りの男、木原が降りた所だ」

保雄はそう思って車を止めて歩いて適当にその近くの、猪俣と言う家のインターホン

を押した

「はい、どなたでしょうか?」

「すいません、この当たりに木原さんと言う家はありませんか?」

「あぁ、内から4軒目の家がそうですよ」

「そうですか、ちょっと伺いますが、そのお宅に有二さんと言う人はいませんか?」

と保雄は適当な名前を言った

「いや、いませんね、男の人は、ご主人の達也さんだけですよ」

「あぁ、そうそう、そうでした、その達也さんの、お勤めは市役所でしたね?」

「え!そうですか? 私が前に聞いてるのは、八間通りの瀬尾運送と言う所に

お勤めと聞いてましたが・・・・・」

「あぁ、そうか、すいません、私が間違えていました、それは別の方でした

どうもすいません・・・・・・・どうもありがとうございました」

保雄は

「そうか八間通りの瀬尾運送か、それと名前は達也か」

と思って手帳に木原達也と瀬尾運送の場所を書き込んだ、次に高浜台の

マンション前で降りた林田のマンションに着き、1階の近くのお宅に行き

インターホンを押した

「はい、どなたですか?」

「すいません、こちらのマンションに林田さんと言う方が住んでられると思います

が何階の何号室か、お分かりでしたら教えて頂きたいのですが?」

「あぁ、あの方は確か4階の2号室だと思いますよ」

「そうですか、どうもありがとうございました」

保雄はエレベーターで4階に上がった、直ぐの2号室に確かに林田進と表札が

出ていた

「そうか彼は進むと言うのか、そう思って、隣の自宅のインターホンを押した

「はい、どなたですか?」

「すいませんが、私は川崎探偵事務所の者です、実はがお隣の林田進さんは確か

市役所に、お勤めの方で良かったですね」

「いや、ご主人でしょう、違いますよ、ご主人は何でも八間通りにある、瀬尾運送と

言う処で働いてると聞いてますが・・・・・」

「あぁ、そうですか、それでは私の間違いでした、どうもありがとうございました」

保雄はお礼を言って

「そうか、2人は同じ、八間通りにある瀬尾運送の同僚だったのか」

保雄は直ぐに手帳に書き止め、一旦、事務所に戻った。

平塚警察の刑事課では会議が行なわれていた、主任刑事の久本が

「昨日「三ヶ月堂」に生活安全課の一斉捜索が入ったが我々はあくまでも、この

「三ヶ月堂」の関係する3人の殺人事件を洗わなくてはならない、まず川田誠が

小田原の海浜ホテルの502号室で首を吊ったように偽装されて殺害された

彼の紺色のスーツには枯れ草が付着していたので、ホテル以外の場所で殺害

されたと我々は考えていたが、仮にもし枯れ草の付着も偽装と言う事だとしたら

どう考えたらいいんだ?」

「はい、そうですね、外で殺されたように見せる掛ける必要があったと言う事

ですかね」

そう中村刑事が言うと高橋刑事が

「主任、もしかしたら、我々警察の捜査を、混乱させる為では無いでしょうか?」

「んー、と言う事は、害者は本当にホテルの部屋で殺害されたと言う事でいい

訳だな?平塚の3人にはアリバイがある、だから犯人は別にいると言う事か?

そうなると、その犯人も当然「三ヶ月堂」の関係者と言う事なのか?どうなんだ?」

「主任、ここに川田誠が殺害された当日の、ホテルの宿泊人の名簿がありますが

もし借りに私が、犯人なら、多分デタラメな名前と住所を書くと思います・・・・・」

「そうだな、と言う事は、その宿泊者名簿はあてに出来ないと言う事だなやはり

「三ヶ月堂」の従業員と関係者を洗い直すか、中村君達はすまないが「三ヶ月堂」

に言って従業員の住所録を貰って来てくれ、他の者は今までの捜査を続行してくれ

頑張って頼むぞ!」

そう言って久本主任は解散した。

その日、6月8日の夜9時過ぎ頃、紅谷町にあるスナック「しのぶ」で何時ものよう

に8時に出勤して来るはずのママが出勤してこないので、店で働く星野直美が

携帯電話をした、しかし繋がらないので星野直美はママの自宅に迎えに行き居間

で腹を刺されている倒れているママを発見して驚いて警察に電話して来た、直ぐに

平塚警察は刑事と鑑識を現場検証に送った、刑事主任の久本は

「どうだ、指紋は取れそうか?」

「はい、この犯人は女性のようですね、それに相当に慌てていますね、これを見て

ください」

と鑑識の村田は久本にイヤリングの片方を手渡した

「これはが遺体の側にあったのか!、何歳くらいの女性がする物か分かるか?」

「はい、女性に聞けば分かると思いますがそれに指紋もあちこちに付いています

ので犯人は相当慌てて逃げたと考えられます」

「そうか、凶器は何か分かるか?」

「はい、恐らく包丁だと思われますが・・・・・・又、死因は腹部を刺された事による

出血多量と思われます、死亡推定時刻は今夜の7時から9時の間では無いかと

思われますが」

「そうか、分かった」

と、言って久本は署に電話した

「害者は大原しのぶ29歳、市内宝町3-36、5階6号のマンションで名前は無い」

鑑識は直ぐに前科人のリストを洗った、すると先日の小田原の海浜ホテルで

殺害された川田誠の部屋の、机の角から採取した指紋と一致した、村田は直ぐに

刑事課長に連絡した、刑事課長は関連があると思える、宮川順子の自宅に刑事を

送り彼女の指紋を取るように命じた中村刑事と清田刑事と鑑識は早速、宮川順子

の虹ヶ浜の自宅マンションに到着した、直ぐに中村刑事がインターホンを押した

「はい、宮川ですが」

と、男の声がした

「すいません、平塚警察ですが宮川さんですね、奥さんはいますか?」

「いや、まだ帰って無いんですが・・・・」

「すいません、ちょっと開けて、貰いたいのですが・・・・」

「はい、今、開けます」

と言って、玄関ドアーが開いた

中村刑事と清田刑事は

「すいません、疑う訳では無いんですが、部屋の中を見せて頂けますか?」

「それはいいですが、いったい内のが何かしたんですか?」

「えぇ、大原しのぶ、と言う女性を、ご主人はご存知ですか?」

「・・・・いや・・・・・・・」

「その女性が先程殺害されまして、お宅の奥さんの指紋が出たのですが、一応

もう1度、奥さん指紋の照合をさせて頂きますので・・・・」

と中村刑事は鑑識を呼んだ、鑑識は直ぐに自宅に入り指紋採取をした

中村刑事は宮川秀明に

「奥さんは、今朝から出掛けてるんでしょうか?」

「いや、私が出掛ける時はまだ家にいましたから、その後、何時頃出掛けたか私は

分かりません、帰って来たら、妻はまだ帰って無かったんです」

「そうですか、分かりました鑑識がもう少しで終わりますのでそれまでお願いします

では我々は先に、どうもお邪魔しました」

と中村刑事と清田刑事は署に戻った、交代に吉田刑事と川瀬刑事が宮川の自宅

マンションに張り込んだ。

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偽装(7)

保雄はスナック「しのぶ」で暫く飲んで、その日はタクシーで自宅に帰った

翌日、保雄はタクシーを呼んで自宅から昨夜、車を置いた駐車場に行きその車で

事務所に出勤した、所長の川崎成一と木島春子は、もう先に来ていた、保雄は

「どうも、おはようございます、遅くなりました」

と保雄が言うと川崎所長が

「豊田君、君の方は調査は進んでるのか?」

「はい、大丈夫です、それより先日は、初めて事件の第一発見者になってしまって

驚きました、悲惨な現場を見てしまったので2日ほどご飯が美味しく無かったです」

「そうか、商売柄、仕方が無い事だな、頑張ってくれよ」

と言って所長は事務所を出て行った。

保雄は机に座り

「いったい大島は何故、誰に殺害されたのか? あの「三ヶ月堂」には何かまずい

事が起きてる? それは何だろうか?」

そんな事を考えていた時、事務所の電話が鳴った、春子が電話を取った

「もしもし、川崎探偵事務所ですが・・・・・」

「すいません、探偵事務所ですか?」

「はい、そうですが?」

「あぁ、実は、すいません・・・・・・ちょっと話が・・・・」

「はい、ちょっとお待ちください、今、変わります」

保雄は別の電話で聞いていたので

「もしもし、どのような、ご用件でしょうか?」

「はい、実は・・・・・・・・私の娘が「三ヶ月堂」と言う和菓子会社の娘さんと友達で

実は娘から聞いた事ですが「三ヶ月堂」の娘さんが話したと言う事を話しますと

「ねー美香今、家の商売やばいんだよ」「えぇ、どうしたの?」「ん、家の誰かが

製造年月日を変えたり賞味期限を変えたりして商売してるってタレ込んだ社員が

いるらしいんで今、会社の中ガタガタしてるんだよ」「それって偽装表示じゃぁない

やばいよ!警察にバレたら捕まっちゃうよ!」と言うような話で、あの「三ヶ月堂」

は、今、賞味期限の改ざんや和菓子に使う古くなったアンコまで繰り返し使用して

るらしいと言う事です、まだ世間にはそのニュースは流れていませんが内部告発

でもう、そろそろ警察の生活安全課の一斉捜査の手が入るのは近いと言う事です」

「・・・・・そうですか、でもまた何故、そのような話を私どもに・・・・・」

「はい、私は警察が大嫌いでして、探偵さんに話せば調査してくれるかな?なんて

思いまして、いや、何も、しないでいいんです・・・・・・それでは失礼します」

と言うと、その人物は電話を切った、保雄は

「もしもし、もしもし、お名前は?・・・・・・切れちゃったよ、おかしな人だな?でも

いい事を垂れ込んでくれたな」

保雄は苦笑いした

「やはりそうか、それで大島は、誰かに殺されたんだ、内部告発したのは大島で

間違い無いだろう、裏切り者の大島を、もしかして会社の誰かが?・・・・・・・」

「ここで推理していても、始まらないな・・・・・」

と思い保雄は出掛ける事にした、村田にはもう情報が入ってるのかなと思い

電話を入れた

「もしもし」

と村田が出た、保雄は

「仕事中だろう、大丈夫か」

「あぁ、大丈夫だが、どうしたんだ」

「実はたった今、入った情報だが例の「三ヶ月堂」の社員がどうもマスコミに内部

告発をしたらしいんだよ、あの会社、どうやら偽装表示をやっていたらしいんだ

詰まり賞味期限の改ざんだな、近く一斉捜査の入るんじゃぁないのか?」

「それは、本当か?」

「あぁ、多分、生活安全課には、もう情報が入ってるはずだ恐らく俺の考えだが

告発したのは大島清次では、ないかと思うんだがな?」

「えーと言う事は、もしかして、大島を殺害したのはその会社の人間か?」

「ん、あくまでも俺の推理だがな・・・・・」

「そうか、でもこの情報は暫く、黙って置くよ」

「そうだな、その方がいいよ、それじゃぁ又、連絡するよ」

と言って保雄は電話を切った。

その翌日、和菓子製造販売会社「三ヶ月堂」に警察の生活安全課が一斉捜索に

入った、事務所の全ての書類や工場の営業停止して書類ほか商品全てを押収して

車に積み込んだ、経営者の社長、専務、課長など経営陣は証拠が出た時点で

事情聴取されると言う事であった。

その夜、保雄は先日、調査依頼に来た川田靖子に電話した

「もしもし、川崎探偵事務所の豊田ですが、今日これから行こうと思いますが都合

はいかがですか?」

「はい、分かりました、それでは8時に、私、先に店に行っていますから・・・・」

「そうですか、では、その時間に伺うようにします」

と言って保雄は夜8時ちょうどに明石町のスナック「礼子」のドアーを押して中に

入った、店の中はカウンターに5、6人座れる感じでボックス席が4卓あった

そのボックスの1番奥の席に川田靖子が座って、多分ママさんと思える女性と話し

ていた、保雄は

「どうも、お待たせしました」

と靖子に言って、靖子の隣に座った

「あぁ、そうー、この人がここのママさんの礼子さんです」

「どうも、初めまして豊田保雄です」

「石川礼子です、ゆっくりして行ってください、何を飲まれますか?」

「それでは、ビールを・・・・・」

「はい、ちょっと、待ってください」

とママはカウンターの方に行った、保雄は

「処で、まだ今日はその男達は来て無いようだね」

「えー、来て無いですが、さっきママが「今日あたり来ると思うよ」と言っていたので

それに2人の苗字が分かりました、ママに聞いたんですが木原と林田と言う2人

だそうです」

「そう、とにかく今日来たら、帰る時に彼等の後を尾行してみよう」

「はい、分かりました」

その時、入り口のドアーが開いて、2人の男性が入って来た、靖子は保雄に

「来ました、あの2人です」

「どちらが木原ですか?」

「はい、確かスポーツ刈りの男の方だと思います」

「そうですか、そうすると銀のメガネの方が林田ですね」

保雄は頷いて2人を見た、2人とも背の高さは170センチくらいで中肉の中年男

で特に特徴と言えば1人は銀縁のメガネを掛けていた、もう1人はスポーツ刈りの

頭をして白髪交じりであった、2人はカウンターに座り飲み始めた、保雄はとにかく

彼達の先ずは住まいと勤め先を聞き出す事を、ここのママさんに頼むように靖子

に頼んだ、時間は過ぎて店が終わる時間になった、保雄はママさんに頼んで

彼達がタクシーを呼んだら、その時こちらの分も1台呼んで貰うように頼んだ

カウンターの2人がタクシーを呼んだ、ママは保雄に言われたように2台頼んだ

タクシーが付き2人はタクシーに乗り込んだその後直ぐにもう1台のタクシーが来た

保雄と靖子はタクシーに乗り込んで

「運転手さん、前のタクシーを少し離れて付けて行ってください」

と頼んだタクシーはJR東海道線のガードを潜り夕陽丘34と電柱に書いてある所で

スポーツ刈りの男が降りたタクシーはそのまま高浜台29マンションの前で止まった

そこで銀縁メガネの男が降りた保雄は2ヶ所の場所の住所を手帳に書き取っていた

保雄は靖子に

「明日にでも、2人の自宅の近所に聞き込んでみて、彼等の勤め先を調べますよ」

「そうですか、宜しくお願いします、では帰りましょう、何処でしたか自宅は?」

と言うと靖子は

「運転手さん、桜ヶ丘まで、お願いします」

と言った、保雄は

「そうか、彼女は桜ヶ丘だったのか?」

とそう思った、タクシーは桜ヶ丘の川田靖子の自宅の近くに着いた、靖子は

「今日はどうもありがとうございました、また、事務所に電話します」

と言って靖子はタクシーを降りた

「はい、分かりました、私の方もまた、ご連絡しますので・・・・・」

と言って、保雄はそのままタクシーで帰宅した。

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偽装(6)

熱海警察から、各漁港を捜査して大島清次の遺留品が無いか探すように

要請があった、平塚警察では直ぐに平塚漁港に鑑識と石川刑事と川瀬刑事を

向かわせてた、鑑識官、数人が堤防の側壁に血痕の痕跡を発見して採取して

鑑定した結果、O型の血液で、DNA鑑定も出来るとの事であった

平塚署では朝の会議が刑事課で行なわれていた、刑事主任の久本が

「たった今しがただが平塚漁港でO型の血液を採取出来たとの事だ、大島清次

も血液型はO型だ、後はDNAの型が合えば間違い無く大島が殺害された漁港と

言う事になる、それでは今迄の捜査の状況を説明する、まず1番目の殺人だが

害者の川田誠55歳は平塚市紅谷町の「三ヶ月堂」に勤めている川田は5月15日

の夜7時から9時の間に何者かに小田原の海浜ホテルの502号室でクローゼット

の鉄の棒に紐を掛けて首を吊っていた、遺体の紺スーツには枯れ草と思われる

葉が付着していたのと解剖の結果から、これはホテルの外で殺害されホテルの

502号室のクローゼットに鉄棒に吊るされた死体遺棄殺人と考えられる。

第2の事件だが、これは5月21日夜9時から10時の間、市川信男50歳が市内

松風町の自宅アパートでナタのような鈍器で撲殺された彼は小田原の海浜ホテル

で川田誠が殺害された当日同じ階に宿泊していた人間で、小田原署が取り調べた

結果、川田誠が殺害された夜の7時から9時の間はホテルの従業員が目撃して

いる又、風呂場で、2人の客と話していたと風呂に入っていた人間が1人り証言し

ていた事が分かった、詰まり当夜のアリバイはある事が分かった、それと平塚の

人間で小田原の事件当日、やはり同じ階に宿泊していた宮川夫婦がいたが

これもホテルの従業員が夜7時から9時の間は目撃していた為、殺害時間の

アリバイある事になる。

第3の事件は、5月27日に熱海の定置網に引っ掛かった大島清次37歳だが

彼もまた平塚の「三ヶ月堂」の社員で川田誠より若いが仕事場では先輩だった

が彼と川田は社内で余り旨く行っていなかった、死因は水死では無く脇腹を数回

鋭い刃物で刺されたのが致命傷だと分かったまた、殺害日時だが妻の話から

推測しておおよそ5月10日頃に殺害されたのではないかと思われる、以上が

現在までの経過だが・・・・・・・何かあるかな?」

中村刑事が

「主任、この3件の事件は、同一人物の犯行でしょうか?」

「いや、それはまだ手口もバラバラだし分からんな?少なくても1件目の川田誠の

件は2、3人の手が無いと出来ない犯行だろうな?」

今度は清田刑事が

「主任、小田原の海浜ホテルに事件当夜宿泊していた平塚の3人ですが、本当に

アリバイは成立してるんですか?」

「あぁ、ホテルの従業員が見てるのでな、アリバイは間違い無いだろう」

「どうも、納得いきませんが、詰まり川田誠は外で殺されてるんですよね、それでは

遺体はどうやってホテルの中に運んだんですか?私は川田誠は比較的小柄です

からやはり宮川夫婦の大きい旅行バッグが怪しいと思うのですが?」

主任の久本は

「そうだな、ただ夫婦にはアリバイがあるんでなそのアリバイが崩れないとちょっと

難しいな少なくても市川信男が、自宅で殺害された動機は何なのか?その動機が

分れば今回の事件に近ずくと思うんだが、とにかく皆頑張って捜査に当たってくれ

それでは他に無ければ・・・・・・・これで終わる」

会議は終わり、刑事達は2人一組で出掛けて行った。

一方、その日の10時頃、川崎探偵事務所に川田誠の妻の靖子が依頼に来た

「いらっしゃいませ、今日はどのような・・・・・」

と保雄は言って聞いた

「実は私は先日、殺害されました川田誠の妻の靖子ですが・・・・」

「はい、どうもその節は、ご愁傷様でした、実は私も貴女に伺いたい事が

あったんですよ、いいですか川田さんの会社では何か、まずい事が起きてると

言うような事を、生前ご主人から聞いていませんか?」

「あぁ・・・・・・・いや、知らないですね、私は何も聞いていません」

「そうですか、そう言う情報が入ったものですから、それで今日はどのような・・・」

「はい、これは、姉にも内密に捜査して貰いたいのですが、実は私の姉の一之瀬

静子が30年前の19歳の時、2人の男にレイプされ、挙句妊娠してしまって、私達

は皆で「お姉さん何処の誰とも分からない人の子供なんだか下して」と姉に言った

んですが姉は考えて結局「子供に罪は無い」と言って産んだんです、実はその時の

犯人では無いか言う人間が私が時々行くパチンコ店で会う女性で明石町で「礼子」

と言うスナックをやってる人の話から「もしかしたら?」と思いながら、私1度、彼女

がやっているスナック「礼子」に行きまして、時々来ていると言う、その2人の男を

見て来ましたが、でも、そう言う話は、その時はしなかったので、証拠が無いので

どうしょうも無いのですが・・・探偵さんなら、旨くやってくれるのではないかと思って

今日、思い切って来たんですが・・・・」

「そうですか、それで、その事は警察には届けたんですか?」

「はい、私達家族が届けました」

「そうですか、しかし今更、捕まえたって何の罪にも問えないですよ時効過ぎてます

からね」

「いいんです、彼等達が内の姉に頭を下げて謝ってくれれば、それでいいんです」

「そうですか、分かりました、そこのスナック「礼子」とは何処にありますか?」

「はい、明石町の小さい神社があるんですがその隣にあります、もし行く時が分か

れば、私も一緒に行きますよ」

「そうですか、分かりました、貴女の電話番号を教えて頂ければ、電話します・・・・」

「分かりました、090-****-****です」

「分かりました、それでは電話しますので、その時に又」

「それで、こちらの支払いは、どうするんですか?」

「あぁ、後でいいですよ、終わってからにしましょう」

「分かりました、では宜しくお願いします」

そう言って、彼女はか帰って行った。

翌日、保雄は午前10時に熱海に向かった、保雄はホテル、旅館と次々と大島の

写真を持って、宿泊してないか聞いて歩いた

18軒を過ぎて19軒目の橘旅館と言う老舗の、小さな旅館で写真を見せると

「あぁ、この方ですか、ちょっとお待ちください」

と、そこの女将さんと思える50過ぎの女性が奥に入って又、帳面を持って

来てくれた

「あぁ、この方ですよ、そう確か5月11日の朝にチェックアウトされました方です」

「そうですか、それで何時から宿泊していたんですか?」

「4日の夜に、こられてからですから6日間泊まられて、行かれました」

「そうですか、それでこの写真の大島さんを尋ねて来た方は無かったですか?」

「いや、いませんでしたよ、毎日、部屋の中で過ごされていましたよ」

「電話は無かったでしょうか?それと大島さんは女将さんに、何か、会社の事

を話しませんでしたか?」

「いえ、何も聞いていせんし、電話も無かったです・・・・」

「そうですか、どうもありがとうございました」

保雄はお礼を言って、事務所に戻った、その夜、保雄は、夜8時過ぎにに1人で

紅谷町にあるスナック「しのぶ」に初めて行ってみた、ドアーを開けると

「いらっしゃいませ」

と30歳くらいの女性がカウンターの中から返事をしたのか、聞こえて来た

保雄は、一瞬

「わー狭い店だー」

と、声を上げそうになったのを抑えた、そこは、カウンターだけのうなぎの寝床の

ような感じの10人くらいは座れるような細長い、お店だったカウンターに座ると

人一人通れるくらいの広さしか無い感じだった、お客はもう5人くらい座って飲んで

いた、と、そこの女性が

「何にしますか?」

と、お絞りを持って来て聞いた

「すいません、ビール貰えますか?」

直ぐに若い女性がビールを持って来て

「お客さん初めてですね、どーうぞ」

と言って、注いでくれた、保雄はビールを飲み干して

「一杯、いかがですか?」

と彼女に勧めた

「あぁ、どうも」

と言って彼女はグラスを持った、保雄はビールを注ぎながら

「あそこに居る人、ママさん?」

と女性に聞いた

「そうよ、知ってるの?」

「いや、何となくそんな感じがしたんで・・・・旦那さんがいるんだろうね」

「いや、独身ですよママは」

「そう、でも彼氏はいるよな?いや、必ずいるよ、感だけどね?」

「それは、知らないけどね・・・・ママはもてるからね、いるかも、貴方は独身なの」

「あぁ、独身だよ、金が無いので、結婚なんか無理だよ俺には、ハッハッハッハ」

と保雄は笑った。

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偽装(5)

平塚署の中村刑事と清田刑事は松風町の自宅で撲殺された、市川信男の

交友関係を捜査していた、彼の職業は横浜、関内にある「月刊スポット」の

記者兼カメラマンをやっていた、2人の刑事は横浜の「月刊スポット」を訪ねた

「こんにちは、すいません、私は平塚警察の者ですが市川信男さんの事で伺い

たい事が有りまして・・・・・」

と警察手帳を見せて

「すいません、殺害された市川信男さんは、どんな方でしたでしょうか?」

近くの机にいた若い女性が

「編集長!すいませんが、来て貰えますか?ー」

奥の机に座っていた、40代の男性が立ち上がって、こちらに来た、中村刑事は

「すいません、市川信男さんの交友関係を捜査中なんですが彼は誰かに怨まれて

いると言うような事は無かったでしょうか?」

「いや、そう言う事は無いと思いますよ」

「そうですか、彼が仲良くされていた方は会社では、どなたでしょうか?」

「そうね、俺とは年も近いので良く帰りに飲んだがね・・・・」

中村刑事は

「そうですか、でその飲み屋さんは、何処にあるんですか?」

「駅の側にある「串辰」と言う居酒屋ですよ」

「そうですか、処で市川さんは女性関係はどうだったんでしょうか、独身でしたが?」

「奴は1度失敗してるんだよ、何か静岡に息子さんがいると言っていましたが息子に

は離婚後も、時々会っていると言ってましたよ」

「そうですか、静岡のどこかは分からないですか?」

「そこまでは聞いてませんね」

「分かりました、その「串辰」さんは何時から開きますか?」

「確か夕方5時から、開いてるはずですよ」

「そうですか、どうもありがとう、ございました」

2人の刑事は5時まで店の近くで時間を潰した、5時に店が開いた2人は居酒屋

「串辰」に入り警察手帳を見せて、店主に聞いた

「すいません、ここの店に来ていた市川信男さんが殺害されたのはご存知ですか」

「えぇ、良く来てたいい人でしたのに残念ですね、それで犯人は捕まったんですか」

「いや、まだなんですよ、それで聞いて歩いているんですが、すいませんが市川さん

は女性と、ここに来た事は無いですかね?」

「そうね・・・・・無いね、あの人は、お酒と仕事と金が好きで女性の方は苦手のよう

だったね・・・・・・・ちょっと待ってよ、そう言えば1度、女性の方と飲みながら話し

ていたな・・・・・・・・そう思い出したよ」

「その女性はどんな感じの方でしたか?」

「45、6歳の女性だったと思うけど、多分、別れた奥さんかな息子がどうのこうのと

話していたようだったな?」

「・・・・・・そうですか、その時、静岡の話なんかしてませんでしたかね」

「あぁ、そう言えばその時、息子さんが掛川市役所に勤めている女性と付き合って

いるらしいとか話していたね」

「その女性の名前は分らないですか?」

「そう、確か内の苗字と同じ、鈴木だと言ってたな」

「鈴木、何さんですか?」

「えーと、そうー・・・・・確か美奈さんだったように思うがね」

「そうですか、鈴木美奈さんですか、どうもありがとうございました」

中村刑事と清田刑事はそう言って居酒屋を後にし、2人は署に戻った。

5月27日の早朝4時半頃、熱海の定置網に男性の水死体が引っ掛かっているの

を地元の漁師が発見して警察に電話して来た、直ぐに遺体は引き上げられた

遺体は全裸の状態で右脇腹数箇所に、鋭い刃物で刺されたと思われる傷があり

それが致命傷ではないかと考えられた又、遺体は腐敗がひどくて身元を確認する

のに指紋の採取と顔写真が撮られた幸い顔はそれほどの損傷は無かっただので

警察では各警察署に行方不明人の捜索願いが出ていないかと、害者の写真を

送って調べて貰うように要請した、又、殺害現場は何処なのか?車の中で刺された

として、その車の車種は?目撃者はいたのか?これからの捜査に掛かっていた。

その後、解剖して身元不明遺体として2日後に火葬されて、一旦、遺骨は熱海

警察署で保管した。

その火葬の夜、村田から保雄の所に電話があって熱海で男性の水死体が

上がって身元が分からない為に各署に連絡を取り、捜索願いが出ている人物が

いるか聞き、見当たらないと言う事で今日、火葬されたと連絡があった、保雄は

「えー、それは本当か!だいたい何歳くらいの男性か分かるか?」

「あぁ、40歳前後では無いかと言う事だよ」

「遺留品は無かったのか?」

「全裸だったようだから、恐らく遺体は潮の流れから言って、平塚当たりで海に

投げ込まれた可能性があると言う事だよ」

「そうか、すると何処が犯行現場か探さないとな、投げ込んだと言うと場所は

何処かの漁港かも知れないな?」

と保雄は言って

「平塚か茅ヶ崎か大磯の漁港を調べる必要があるかな?」

「ん、そうだな、刑事課でも、その場所は捜査するはずだよ」

「そーか・・・・・・・・・そうだ、いや、失敗したかな? 実はな、先日の依頼人の

夫の大島清次が丁度その年齢なんだよ明日、熱海署に言ってくるよ」

「それより、平塚署で写真が届いてるので、見たら分かるんじゃぁないか?それで

分からない時は大島清次に自宅から清次の指紋を採取して、害者から取ってある

指紋と照合すれば直ぐに分かるよ」

「そうか、それでは明日朝、依頼人と行ってみるよ、それで死亡推定日時は分かる

のか?」

「あぁ、発見が3日前の27日の早朝だが、科捜研の解剖では死亡日時は5月10日

頃ではないかと言う事だよ、海水温が低かったので、遺体がもったと言う話だよ」

「そうか、行方不明が今月の初めと聞いたから、1週間ぐらいは何処かで生きていた

可能性があるのかな?」

村田が

「熱海の何処か、ホテルか旅館にでもいたのかな?」

「んー、当たってみるか?」

保雄はそう思っていた、しかし、明日、大島の妻の美代子と一緒に平塚署に行く

のが先と思っていた。

翌日の朝、保雄は大島美代子の自宅に電話した

「もしもし、あぁ、奥さんですか?実は大変残念なんですが、ご主人と思われます

ご遺体が4日前に、熱海の海で発見されていたんですが、警察に捜索願いが出て

いない為、解剖した後、火葬していたと言う事が分かったんです、それでご主人の

ご遺体の指紋と顔写真は撮って有るそうですから、これから平塚警察に一緒に

行ってください」

「ほ、本当ですか!・・・・・・分かりました、これから何処に行ったら・・・・」

「あぁ、警察署の前で、私が先に待っていますから来てください」

「分かりました、直ぐ行きます」

保雄が平塚署の前で待っていると、村田が来てくれた

「まだ、奥さんは来ていないのか?」

「あぁ、もう来るだろう、実は話していないと思うんだが、先日俺が宮川秀明に自宅

マンションに行って、人を探してるんだがと言うと奴の女房の順子が出て来たんで

お前から貰っていた川田誠の写真と市川信男の写真を持ってたんで、市川信男の

写真を見せたら、最初驚いた顔をして、その後とぼけて全く見た事無い人だと言う

んだよ、小田原の海浜ホテルのロビーで宮川順子は市川信男と出合わせている

はずなのに、嘘を行っていたので、これはおかしい、何か裏があるなと思ったんだ」

村田は

「そうか、そんな事があったのか、分かった、刑事課長に話して置くよ」

「あぁ、宜しく頼むよ」

そんな話をしてた時、そこに大島美代子が歩いて来た

「お待たせしました」

「それでは、私の後を来てください」

と村田が言ってくれた保雄と美代子はその後に続いて歩いた村田は2人を鑑識課

の課長に紹介した

「そうですか、では、写真を見てください」

といい村田が熱海で殺害された大島清次と思われる写真を見せた

「あ!・・・そんな!・・・・・」

「ご主人でしょうか?」

と保雄が聞いた

「はい、間違いありません」

と彼女は言って涙を流していた、鑑識課長が

「分かりました、それではご主人のご遺骨が熱海署にありますからこちらに移送

するように手配しますので、待って頂けますか?」

大島美代子は

「はい、分かりました」

そう言って保雄と美代子は鑑識が案内した応接室で待つ事にした、1時間ほどで

大島清次の遺骨は妻の美代子の手に渡っていた、保雄は

「それでは、私が自宅まで送りましょう」

と言って彼女を送った、帰りがけに美代子が

「調査依頼の支払いは明日にでも伺います」

「いや、急がなくていいですよ、ご主人の事が終わってからでも、いいですから・・・・

電話を頂ければ、事務員が請求書を見せまして説明します、私がいる時なら私が

説明しますが・・・・・そう言う事で、宜しくお願いします」

保雄はそう言って事務所に戻った。

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偽装(4)

翌日の土曜日、保雄は市内虹ヶ浜23-7マンション「パーク、イン」を訪ねた

宮川の自宅が何階の何号室なのか分からないので、1階の突き当たりの自宅を

訪ねて聞いてみた、インターホン押すと

「はい、どなたですか?」

「こんにちは、どうもすいません、実はこちらのマンションに宮川秀明、順子さんと

言う、ご夫婦が住んでると聞いて来たんですが、お分かりでしょうか?」

「あぁ、知ってますよ、3階の5号室ですよ」

「そうですか、どうもありがとうございました」

保雄はエレベーターで3階に上がった、そして宮川秀明と表札が出ている

インターホンを押した

「はい、どなたですか?」

「すいません、私は川崎探偵事務所の者ですが突然伺ってすいません、この当たり

に住んでいる人を探しているんですが、ちょっと写真を見て頂けませんでしょうか?」

「はい、じゃぁ今、開けます」

と言って直ぐにドアーが開いて20代半ばの女性が出て来た、保雄は川田誠と市川

信男の写真を村田から貰っていたので、その市川の写真を見せた、保雄は小田原

で宮川夫妻が市川信男とも海浜ホテルのロビーで会っているはずなので、その事を

確かめる為でもあった

「あぁ、どうもすいません、この人ですが、見た事は無いでしょうか?」

「あ!いや・・・・・・・無いですね・・・・・・・」

保雄は、一瞬だが、彼女の目が驚いたのを見のがさ無かった

「そうですか、分かりました、どうもありがとうございました」

と、言って宮川の自宅から引き返したが

「やはりおかしいな、何故、嘘を言う必要があるのか?何かを隠してるに違いない」

保雄は車をそこから隠して車の中で、宮川夫妻を張ってみようと思った、1時間ほど

して、裏から1台の乗用車が出て来た

「あ!宮川だ!・・・・・・宮川秀明だ」

保雄は、その車の後をゆっくりと着いて行った。

一方、平塚警察の久本と高橋刑事は「三ヶ月堂」の長男で課長の一之瀬有三から

預かった高校の卒業名簿の中から、その中の杉野登と言う市内の桃浜町の自宅

を訪ねて、その家の玄関チャイムを押した

「はい」

と声がして、玄関ドアーが開いて50代と思える男性が出て来た

「こんにちは、お忙しい処すいません、平塚警察ですが、実は貴方は高校の時

川田誠さんとは同級生と伺いまして、少しお話が伺いたいと思いまして来たんで

すが・・・・・」

と主任の久本が聞いた

「あぁ、そうですよ、それで何を聞きたいんですか?」

「えぇ、実は川田誠さんが先日、小田原のホテルで亡くなられたんですが・・・・」

「えー、本当ですか?驚いたな、いったいどうしてですか?」

「絞殺されたんですよ」

「まさかそんな事が、彼とは高校を出てから、3度くらい街でバッタリ会って一緒

に飲んだ事がありましたがまさか・・・・・そんな事になるなんて・・・・」

「そうですか、処で、彼に1番最近会ったのは、何時頃でしょうか?」

「そうれが、最近なんですよ、ムシの知らせとでも言うんでしょうか?それが今月の

10日の金曜日でしたが、やはり街で前から来る川田と会って、居酒屋で一杯飲み

ましたよ」

「そうですか、その時は、川田さんとは、どのような話をされましたか?」

「そうね、今貸し店舗を探してるって言ってましたね、それと今会社で、まずい事が

起きているんだ、とも言っていましたよ、私はどうしたんだと聞きましたが、彼は

それ以上の事は、何も言いませんでした、それから1時間くらい2人で飲んで

別れたんです」

「そうですか・・・・・まずい事ですか、どうもありがとうございました、それで最後に

もう一つ伺いますが川田さんが高校の時、1番仲良くされていた方はどなたか分か

りますか」

「そうね、確か、藤崎次郎だったかな?」

「その、藤崎さんの自宅は何処にありますか?」

「えー、ここから西に300メートルくらいしか無い所でので、直ぐに分かりますよ

桃浜町の3丁目25ですから、また、そこの当たりで聞いてみてください」

「あぁ、どうもありがとう、ございました」

久本主任と高橋刑事は、その足で藤崎次郎と言う同級生の自宅に向かった

久本達は直ぐに藤崎の自宅に着き、玄関のインターホンを押した

「はい、藤崎ですが・・・・・」

「すいません、平塚警察ですが・・・・・」

「はい、ちょっと、お待ちください」

暫くして、玄関ドアーが開いて20代半ばくらいの女性が出て来た

「はい、なんでしょうか?」

「あぁ、すいませんが、藤崎次郎さんは、お出ででしょうか?」

「はい、父ならいます、今、呼んできます」

玄関先で暫く待っていると、50代くらいの男性が出て来て

「どうも、お待たせしました、どのような事でしょうか?」

「はい、実は高校の同級生で川田誠と言う方は、ご存知ですね」

「あぁ、はい何か事件に巻き込まれて亡くなったと、テレビで見ましたが、いったい

何故ですかねいい人間だったのに、彼が勤めている「三ヶ月堂」の社長の娘が

内の娘と同級生でしてね、そんな事で川田に、たまに会うと居酒屋で一杯飲みま

したよ」

「そうですか、先程の娘さんが、それで川田さんとはどんな話をされたんですか」

「そうですね、何か会社であったんでしょうか?・・・・話しませんでしたがね」

「そうですか、また、伺う時には協力してください、どうもありがとうございました」

と久本はいい2人は署に戻った。

その頃、保雄は宮川秀明の自家用車の後を付いていた宮川の車は宝町の、ある

マンションの駐車場に止まった、保雄も車を止め後を付けた、宮川はエレベーター

で5階の6号室に入った、保雄はその部屋の表札を見た、大原しのぶと出ていた

「そうか、もしかしたら、愛人かな?とにかく車の中で宮川が帰るまで待ってみよう」

と保雄は時間を潰した、夜7時半頃、やっと車が動いた、車の中には宮川と30歳

くらいの女性が乗っていた、車は紅谷町のスナック「しのぶ」と言う店の前で止まり

女性が降りて、車は走りだした、保雄は宮川の車を付け行くと近くのコイン駐車場

に入った、宮川は車を止めると歩いて、彼女を降ろしたスナック「しのぶ」に入って

行った、保雄はそのつど写真を取って来たが、これで早く大島清次を探さないと

事件が進まないと思い、彼の実家は何処なのか聞いて見ようと「三ヶ月堂」に聞き

に行く事にした

「三ヶ月堂」に着き、事務所に行った保雄は

「こんにちは、どうもたびたびすいません、また、課長の一之瀬さんにちょっとお話

を伺いたいのですが・・・・」

「分かりました、少々お待ちください」

暫くして、先日の一之瀬有二課長が来た、保雄は

「どうもたびたびすいませんが、実はある所からの情報ですが、単刀直入に伺い

ますが、お宅の会社では内部で今、何か問題が起きているのでは無いかと言う

情報なんですが、それは本当ですか?」

「何の話でしょうか?全くデマですよ、何だか知りませんが、私どもでは良く分かり

ませんが・・・・・・もう話はいいですか・・・・・今、会議中でしたので・・・・・」

「あぁ、それはどうもすいませんでした、どうぞ、結構ですから」

保雄は、そう言ったが

「これは何か問題があるに違い無いな?」

と直感した、保雄は事務員の女性に

「すいませんが、実は大島清次さんの実家の住所が分かれば教えて貰いたいの

ですが・・・・・」

「はい、分かりました、ちょっと、待っていてください、調べますので・・・・」

そう言うと事務員は書棚を見ていて、机に戻り、メモをして保雄に渡してくれた

「ああ、どうもすいません、お手数掛けました」

そのメモを見て保雄は

「そうか、彼は横浜の希望ヶ丘173-17か、よしこれから行ってみよう」

保雄は厚木から大和を抜け希望ヶ丘の駅前に着いた、直ぐに交番を探して

173-17を探してもらう事にした

「こんにちは、すいません希望ヶ丘173-17の大島さんと言うお宅に行きたい

んですが、教えて貰えますか?」

「はい、ちょっと待ってください」

と警察官は机の上に希望ヶ丘の地図を広げて見せてくれた

「ここが現在地だからこの道を北方向にこう行くと、そうここに大島さんとあるよ

どう分かった」

「はい、分りました、どうもすいません、ありがとうございました」

そう言って保雄は、その道を走った、5分ほどで大島と入り口の所に書いてある

自宅に着いた

「ここだな」

保雄は車を止めると、玄関のインターホンを押した

「はい、どなたでしょうか?」

「すいません、私は川崎探偵事務所と言う所の者ですが」

「はい、ちょっと、待っててください」

暫らくしてドアーが開いた

「すいません、実は大島清次さんが今、行方が分からないと言う事で奥様から

依頼を受けたのですが聞いて、おられますか?」

「はい、美代子さんから電話を貰っています、それで息子の居場所は分かった

んですか?」

「いや、未だなんですが・・・・それですいませんが、清次さんは奥さんの話では

こんな事は、これで2度目と言っていましたが清次さんは、放浪癖があったと

言う事は無いでしょうね」

「いや、子供の時から、そんな事は無かったです」

「そうですか、お母さんは清次さんが行くとしたら何処だと思われますか?」

「いや、分かりませんね」

「清次さんの高校のお友達などは、この近くに住んでいられますか?」

「いや、分からないです」

「そうですか、清次さんの高校の卒業名簿は、こちらには無いですね」

「はい、美代子さんに聞いて貰えば分かると思いますが・・・・」

「分かりました、どうもお邪魔しました、ありがとうございました」

と言って保雄は平塚に戻った。

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偽装(3)

平塚署の久本主任と高橋刑事は車で小田原市本町のマンション1階にある

「有、広中不動産」と言う店に着いた

「こんにちは!」

「いらっやいませ」

「すいません、平塚警察ですが、ちょっと、お話を伺いたいのですが・・・・」

「はい、何でしょうか?」

「実は先日の5月15日の夜、平塚にあります和菓子会社「三ヶ月堂」の社員の

川田誠さんが亡くなったんですが・・・・」

「あぁ、その事ですか、こちらの刑事さんも聞きにこられましたが、あ、すいません

私は専務の野島正雄です、あの日は川田さんと貸し店舗を3ヶ所ほど見て回った

んですが、何か気にいった場所が無いと言う事で「それじゃぁ又、別の所を探して

置きましょう」と言う事になって、平塚に帰られてとばかり思っていたんですが・・・・

いや、驚きましたよ」

「処で、川田誠さんが貴方と、別れた時間は何時頃でした」

「そうですね、早かったですよ、確か・・・・3時頃に別れましたよ」

「そうですか、彼は、他に何か変わった事を言っていませんでしたか?」

「いや別に・・・・・「それでは又、頼みます」と言っただけですが・・・・」

「そうですか、分かりました・・・・・・どうもありがとうございました」

と言って「有、広中不動産」を出た、主任の久本は

「川田は、野島専務と別れた後、誰かに何処かで会ったんだな、それで絞殺された

しかし何処で殺害したのか、何処かの草むらのような所かな、犯人達はわざわざ

何故?ホテルに遺体を持ち込んで偽装したんだ??」

と高橋刑事が

「そうですね、・・・・やはり自殺と思わせる為でしょうか?」

「それだけ、警察を甘く見てるって訳か、よーしこの犯人は必ず上げてやるからな」

と、言って2人は平塚署に戻った。

その頃、保雄は市内紅谷町の「三ヶ月堂」を訪ね、社員に話を聞いていた

「それで、大島清次さんはここで、何かトラブルにでもあったと言う事は無かったの

でしょうか?」

「いや、無いですよ、ただ亡くなった川田さんとは仕事の事で良くブツかっていまし

たがね」

「それは本当ですか?」

「えー、年下の大島の方が仕事では先輩でしたから、何かと社長の親戚の川田さん

は、彼が気にいら無かったんでしょうね」

「そうですか・・・・・どうもありがとうございました、また伺うかも知れませんので・・・・」

そう言って保雄は、村田に相談してみたいと思い電話した

「もしもし、俺だよ実は俺の方にも小田原で起きた殺害事件の関連するような仕事

が入って来てな、それで紅谷町の「三ヶ月堂」に行って聞いて来たんだが実はその

「三ヶ月堂」の従業員の大島清次と言う男が、今、行方不明なんだよ、それで俺の

事務所にその大島の奥さんが調査依頼に来たと言う訳だよ、それで「三ヶ月堂」の

話なんだが小田原で殺害された川田誠と、その大島は会社の中で良く仕事の事で

ブツかっていたと言う事なんだよ、詰まり、余り仲が良くなかったと言う事だな」

と保雄が言うと、村田が

「それじぁ、ホシはその大島と思ってるのか?」

「いや、それはこれからの捜査次第だが、とにかく大島清次を探さないと解決しな

いと思っているんでな・・・・」

「そうか、それじゃぁ頑張ってくれよ、又電話するよ」

と言って村田は電話を切った、保雄は次に現場と同じ階にいたと言う、平塚市内の

松風町の3-26「コーポ石田」に住む市川信男と市内虹ヶ浜23-7「パーク、イン」

に住む宮川秀明順子夫妻を当たってみる事にした、ただ3人にはホテルの従業員

が証明したアリバイがあったので、保雄は、話だけでもと思い、初めに松風町の

「コーポ、石田」の市川信男の自宅を探した、保雄はそのマンションをやっと探した

が車が、1台通れるくらいの幅しかない路地なので近くに空き地か駐車場が無いか

を探して空き地に車を止めた、そこから歩いて「コーポ、石田」に向った

そこはマンションと言うよりも、アパートと言う感じのモルタル造りの古い建物で1階

2階で10世帯が住める造りであった、保雄は1階の表札を順番に見て次に階段を

上がった角部屋の次の部屋の表札に「市川信男」と出ていた、保雄は

「ここだな・・・・」

と思いドアーをノックしてみた

「こんにちは!市川さん!」

と繰り返して言ったが応答が無いので手帳にメモしてドアーの隙間に挟む積もりで

メモを差し込んだ、その時、ドアーが少し開いたので、保雄は

「あれ!閉めて無いのかな?」

とノブを廻してみた、するとドアーには鍵が掛けて無かった、保雄はそのドアーを

そっと開けた、布団が敷いてあって人が寝ているように、掛け布団が持ち上がって

いたので、保雄は大きい声で

「こんにちは!市川さん!起きて下さい!」

と、言ったが返事が無いので保雄は、不安な気持ちで、布団の側に行った

「あ!」と保雄は息を呑んだ、そこには頭から鮮血がかなり飛び散って亡くなって

いる男性の死体を発見した、保雄は直ぐに村田に連絡を取った、その後、直ぐに

平塚警察から刑事と鑑識が現場検証に来た、保雄は第一発見者なので、刑事に

色々と聞かれたが、側に鑑識の友人の村田がいたので、特に怪しまれずに済んだ

が保雄には初めての貴重な体験であった死因はナタのような物で頭部を殴打され

頭蓋骨陥没で出血多量が死因と推定された、また死亡推定時刻は昨夜5月21日

の夜9時から10時の間であると分かった、現場からは指紋は出なかったが鮮血が

吹き出た為か、足跡はハッキリと採取出来た凶器は恐らく犯人が持ち去ったと思わ

れると言う事であった、足跡から推測すると犯人はおよそ170センチ前後の身長で

あると思われた、刑事主任の久本は、現場を見て

「恐らく犯人は、かなり返り血を浴びているだろうな・・・何処か近くで着替えを捨て

ているかも知れないので、探してみてくれ、凶器もな・・・・・」

と久本は高橋刑事と鑑識に伝えた、保雄は警察に協力して解放された時間はもう

夕方5時を回っていたので、一旦、事務所に戻って今迄の事を整理した。

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