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2009年1月

偽装(13)

その後、任意同行に中村刑事と清田刑事は宮川秀明の虹ヶ浜のマンション

「パーク、イン」の自宅を尋ねたが、留守の為、署に連絡を取って彼の帰りを

張り込んだ。

一方、保雄は事務所で川田靖子から話を聞いていた

「どうも、ありがとうございました、警察の村田さんと言う方から電話があって

姉と2人で警察で、あの木原と林田が姉の前で土下座をして20年前の事を

誤りました、これで姉も何とか納得したはずです、どうもありがとうございました」

「そうですか、それは良かったですね、お役に立てて私も嬉しいです」

「どうもありがとう、それでは料金を支払います」

「あぁ、すいません、ちょっとお待ちください」

保雄はそう言って、春子に領収書を書かせ料金を受け取った

「どうも、ありがとうございました、それでは失礼します」

と言って川田靖子は帰って行った。

その夜、保雄の所に村田から電話があった

「もしもし、あぁ、俺だよ実は今日、お前の依頼人に姉と言う人を連れて来て

貰って、20年前の事件の事を誤らせたよ、2人とも大変喜んでいたよ」

「あぁ、聞いたよ、今日その後で内の事務所に寄って、支払いをしてくれたんだよ

今回はお前に世話になったな、今度、埋め合わせするからな、どうもありがとう」

「いや、いいんだよ、それとな、例の大原しのぶを殺害した宮川順子だが川田誠と

市川信男殺しを自供したそうだよ」

「そうか、で大島清次殺しも、自供したのか?」

「いや、どうも大島殺しは、大島と面識が無い、宮川夫婦の犯行では無いようだ」

「そうか、すると面識のある市川信男か、或いは川田誠の犯行と言う事かな?」

「ん、警察ではそう思って今、捜査中だよ」

「確か川田誠は大島清次とは、会社で対立していたはずだ、やはりやったのは

川田かも知れないな?」

「そうだな・・・・・・・・・悪いな電話なので、それじぁ又、連絡するよ」

村田はそう言って電話を切った。

それから1週間後の6月18日何処かに姿を隠していた宮川秀明の遺体が浮いて

いるのを平塚漁港で、早朝、漁に出る漁師に寄って発見され、警察に届けられた

直ぐに平塚署の刑事と鑑識が現場検証に入った、主任刑事の久本は海から

上げられた遺体を見て高橋刑事に

「この害者は宮川に似てるな?・・・・・・・高橋君、害者は宮川秀明に似てるが

身元を証明するような物を持っていたか?」

「はい、サイフの中の免許証から間違い無く害者は宮川です」

「そうか、死因は分かるか?」

「はい、何かハンマーのような物で、頭部を数回、殴打されたのではと・・・・」

「そうか、死亡推定時刻は・・・・」

「はい、おおよそ昨夜の8時から9時頃ではないかと思われます」

「サイフの中身は?」

「はい、免許証の他、領収書などで現金は見当たりませんから、物取りの犯行

とも思われますが・・・・」

「そうか、物取りの犯行かな、誰か目撃者はいたのか」 

「はい、その犯行時刻に、近所の釣り船店の店主が「明日の天気はどうか?」と

海を見に来ていて大きな悲鳴を聞いていました、それと白い自家用車が逃げて

行く所を目撃しています」

「そーか、それで、犯人の顔と車の車種は分ったのか?」

「車は白い「トヨタ、クラウン」では無いかと言う事です、それと運転してた人間の

顔は暗くて見えなかったと言う事です、しかし、盗難車の可能性もありますので・・・」

「そうか、取り合えず、宮川秀明の身近な人間関係と宮川が殺した、市川信男と

川田誠の関係者を当たってくれ」

「はい、分りました」

「処で宮川は市川から現金を5000万奪ったんだ、と、するとその金を持って

家を出たとしたら・・・・・おい・・・おい・・・犯人に、その5000万持って行かれた

かも、知れんぞ!・・・・・・帰ってから直ぐに捜査会議を始めるぞ!」

そう言って久本主任は署に電話連絡した、署に戻った久本は

署に留置している宮川順子に夫の宮川秀明が殺害された事を話して、順子を

彼女の自宅に連れて行き、何か部屋の中で、無くなってる物は無いか聞いた

案の定、銀行に入れる積りでまだ、バッグに入れて部屋の押入れに入れて置いた

現金4500万円が夫の秀明が持って出てると言う話であった、久本主任は

「それでは、早速、会議を始める、まず昨夜、殺害された宮川秀明だが殺害現場

には無かったが、彼はバッグの中に、現金で4500万円、持って出てると妻の

宮川順子が証言した、残り500万は数万円は使ったがまだ冷蔵庫の野菜室に

ビニール袋に入れあるとの事だ、犯人はそのバックを恐らく、奪って行ったものと

思われる、そのバックは茶色のルイビトンだそうだ、犯人を抑える際に必ず物証と

なるんで宜しく頼む、また、現金を銀行か郵便局に預金するとも思われるので

各銀行に手配を頼む、処で彼を怨んでいた人間は少なくても、数人はいたと思わ

れる、宮川夫婦に殺害された川田誠と市川信男の家族の行動を、高橋刑事と

吉田刑事で捜査して貰いたい先ず流しの犯行とは考えられない、次に中村刑事と

清田刑事は、引き続き大島清次の周辺で、彼をやったと思われる動機を持った

人間を洗ってくれ、以上だが何かあるか?・・・・・・・無ければこれで解散する」

といい久本は会議を終えた、刑事達は改めて捜査に出て行った

高橋刑事と吉田刑事は、川田誠の自宅を訪ねて、妻の靖子から話を聞いた

吉田刑事がインターホンを押した

「はい、どちら様でしょうか?」

「すいません、平塚警察ですが、少し又、お話を聞かせて下さい」

「はい、今、開けますので」

「何でしょう」

「あぁ、どうも、実はお宅の、ご主人を殺害した犯人の片割れは捕まえましたが

もう1人の宮川秀明と言う犯人が逃亡中に何者かに殺害されまして、出来ましたら

ご主人の前の奥さんの自宅の住所と旧姓が分かったら、教えて頂けないかと思い

伺ったんですが・・・・」

「そうですか、ハッキリした事は分からないのですが、何でも藤沢に住んでいると

聞いていますが、住所は・・・・そうですね、会社なら履歴書が有りますから、もしか

したら、分るのではないかと思いますが、それと旧姓は林洋子さんと言ってたと

思いますが?」

「そうですか、どうもありがとうございました」

と言って2人は「三ヶ月堂」に行った、お店の脇のドアーをノックして

「すいません、警察ですが」

と言うと中からドアーを開けてくれた

「どうも、たびたび伺いまして、実は殺害された川田誠さんの履歴書に前の奥さん

と暮らしていた住所が出てるはずだと思うのですが、ちょっと調べて貰いたいと

思いまして伺ったのですが?」

「はい、分りました、今、調べるように言います」

そう言って、その女性は事務所に話しに行った

「お待たせしました、これが川田の履歴書です、どうぞ」

高橋刑事はそれを見て

「やはりあった、藤沢市長後2-46だ、どうもありがとうございました」

とお礼をいい、その足で藤沢の長後の川田の前妻の林と言う自宅に向かった。

寒川を抜けて長後に着いた2人は駅前の交番で地図を見せて貰い長後の2-46

自宅に向かった、そこは何処にでもあるような1、2階で10世帯はいるような

アパートであった高橋はそこの1階の端から、その家の表札を見ていった、一方

吉田刑事は階段を駆け上がって同じく表札を見て

「高橋さん、有りましたよ」

「そーか、今行く」

高橋刑事は林洋子の自宅のドアーをノックした

「こんにちは、林さん!」

「はい、どなたでしょうか?」

と50歳くらいの女性が出て来た

「すいません、平塚警察といいます、実は貴女の前のご主人が亡くなった事は

ご承知と思いますが、こちらのお宅は奥さんと後、ご家族は何人でしょうか?」

「はい、私の他に今、会社に行っています主人と娘が1人いますが?」

「そうですか、ご主人の、お勤め先はどちらでしょうか?」

「すいません、何か主人にあったんでしょうか?」

「いや、ちょっと川田さんの関係者でまた、殺人事件がありまして、聞いて歩いて

いるんです」

「そうですか、何時でしょうか?事件があったのは」

「はい、8月17日の夜8じから9時の間ですが、ご主人と娘さんはその頃は何処で

何をされていたか分りますか?」

「ちょっと待ってください・・・・・8月17日の夜7時から9時ですか?・・・・そうそう

その時は私の友達が家に遊びに来た日ですよ、そーだ、電話で聞いてください

主人も娘も7時頃には家に帰って食事を皆でしましたので・・・・田中さんの電話は

・・・・090-****-****ですから、今、掛けますから」

と林洋子はその友人の携帯に電話して高橋刑事と変わった

「もしもし、あぁ、どうもすいません平塚警察ですが今、事件の事で電話を変わって

頂いたんですが、8月17日の夜は貴方はここの、林さんの家に来ていたと言う事

ですが、その時、こちらのご主人と娘さんが一緒にいたと聞いたんですが、それで

間違い無いですか?」

「はい、そうです、間違いありません」

「そうですか、分りました、どうもありがとう」

と言って高橋刑事は電話を切った、高橋は

「いやどうも、ありがとうございました、良く分りました、これで失礼しますから」

そう言って高橋と吉田の2人の刑事は一旦、署に戻った。

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偽装(12)

その後の宮川順子の供述によると

「以前から、夫の行動がおかしいと思って、紅谷町にあるスナック「しのぶ」に夫が

行った時、友人に夫の様子を見に行って貰った処、夫がそこのママとイチャ付い

ていた事を聞きました、後日、夫が土曜日の昼間にパチンコに行くと言って出掛け

ましたから、その後を着けると、宝町のマンションに入って行くのを見て調べると

そこはスナック「しのぶ」のママが1人で住んでいる自宅と分かり 私は「カッ!」と

なって8日の夜7時に自宅から包丁を持って彼女の自宅に、夫と手を切ってほしい

と言う事を、言いに行きました」

「そうか、で、それから?・・・・」

「はい、彼女の自宅のインターホンを押すと

「はい、どなた?」

と返事がありました、 私は咄嗟に

「回覧板ですが?」

と言うと、彼女がドアーを開けました、私は直ぐに部屋の中に入って、彼女に

包丁を突き付けて

「声を出したら刺すわよ!」

と脅しました

「貴女は誰!」

「私は宮川秀明の妻よ!」

「嘘!あの人は独身って言っていたわ!」

「それは貴女を騙してモノにする為よ、いいから、内の人と別れなさい!」

「私、これから出掛ける処なのよ、帰らないと大きな声を出すわよ!帰って!」

「そーは、行かないのよ!貴女から別れると言う事を聞かなければ帰らないわ!」

すると大原しのぶは

「ドロボー!・・・・ 助けてー!」

と大きい声をあげた、瞬間、彼女の手に持った包丁がしのぶの腹を刺していた

「キャー!・・・・・ウゥ・・・ウゥ・・・・・・」

と、しのぶは苦しそうな声を出して、その場に倒れ込んだ

「それで、お前は、そこから、慌てて逃げたんだな?」

「はい、何処をどう走ったのか分かりません、気が付いた時は、もう家の前でした」

「そうか、話は変わるが、お前と夫の宮川秀明は5月15日、どうやって川田誠を

やったのか話すんだな、警察は、お前達が川田をやったとしか考えられないんだ

そろそろ潮時だ!話してみろ!」

宮川順子は頭を下げて考えていたが、顔を上げて話した

「以前からパチンコ屋で知り合いだった市川信男から夫に5月初めに電話が

あって「いい儲け話があるんだが、乗るか?」と市川は宮川に、こう言ったんです」

「実はな紅谷町にある和菓子会社「三ヶ月堂」のある男が、俺の所に職場の

事を暴く書類を持って内部告発して来たんだよ、それで俺は「こんないい儲け

話をほって置く手は無いな」と思って「三ヶ月堂」に行って社長にこう言ったんだ

「社長さんあんたの会社の誰かから俺に「内の会社では賞味期限の改ざんや

古くなったアンコを新しいアンコと混ぜて使い回しをしている」と言う告発が

あったんだが、この書類をマスコミに話したら飛び付くでしょうね、社長そうしま

しょうか」と言ったら社長驚いて「ちょっと、待ってくれ、話し合いしょう」と言う事で

5000万で話が付いたと言う訳だよ」

と言うと、宮川は

「そうか、それで、こっちには幾ら入るんだ」

「そうだな、お前の奥さんにも手を貸して貰って2000万だがどうだ」

「よし、乗った、何時やるんだ」

それは俺が又、電話するから、取り合えず人1人、入るくらいの大きい旅行カバン

を1つ用意して置いてくれ、それじゃぁ又電話する」

それから暫く経った5月14日の夜に電話があって

「いいか、明日午後5時に小田原の城址公園の城の裏に生垣があるから

そこで川田誠という50代の男が金を持ってくる事になってる、それで俺はその

川田から金を受け取り内部告発書を渡す、その後、奴を生かして置くと面倒になる

ので、俺が首を締めて殺すので、お前達はその大きいバッグの中にドライアイスを

入れて俺のと所に来てくれそして、お前と女房でその遺体から川田のスーツを上下

脱がせてそのスーツは俺に渡せ、そしてバックに遺体とドライアイスでを入れて

冷やして午後7時頃に海浜ホテルにチェックインしてくれ、ホテルの部屋は前もって

俺が全て予約して置く俺はその前に川田誠のスーツに着替えてサングラスとマスク

で、顔を隠して川田誠に成済ませてチェックインする、そして直ぐに俺はホテルから

サングラスとマスクを取り市川信男に戻って、ホテルの外に分からないように出て

6時半頃に市川信男でチェックインする、お前達は部屋に着いたら直ぐに、俺が

川田誠の名前で予約して置いた502号室に遺体の入ったバックを持って来るんだ

そこで俺達3人で川田をクローゼットの鉄棒に吊るしてその部屋を後にして自分達

の部屋に戻ってアリバイを作るんだ、どうだ今迄の事は分かったか、分からない事

は紙に書いて置くんだ、分ったか?」

「分かったよ、明日の午後5時にバッグにドライアイス入れて城址公園の裏に隠れて

いるようにしますよ」

「そうか、では明日、実行するから頼むよ」

「夫と私は、翌日の5時に市川信男が行った通りに実行しました」

と宮川順子は話した、話を聞いていた久本主任は

「そうか、ドライアイスか、それで川田の死亡推定時刻をずらしたんだな、それで

終わりか?まだ話して無い事があるだろう、お前と夫の2人はその後、市川信男を

松風町のアパートで殺害してるな?」

「・・・・・・・・・・・・・」

「もう黙秘はやめろ! 潮時だよ、お前達がやったんだな」

「・・・・・・すいません、夫と市川が、お金の事で喧嘩になって夫が市川のアパートで

彼をハンマーで殴って殺したと聞いています」

「そうか、市川をやったのは宮川1人でやったのか?」

「はい、そうです」

「それで、市川は「三ヶ月堂」から金を幾ら、ゆすり取ったんだ!」

「・・・・・・確か5000万、取ったと言う事だそうです」

「そうか、分った、それで「三ヶ月堂」の内部告発をした大島清次も、お前達が

やったのか?」

「いや、私達はその大島と言う人は見た事も会った事もありません、市川が全て

やっていましたので・・・・・・・」

「そうか、分かった、・・・・・・少し休憩しよう」

と久本主任は刑事課長に報告に行った

「課長、たった今、宮川順子が川田誠と市川信男を夫の宮川秀明と共謀して殺害

した事を自供しました」

「そうか、それでは、先に任意同行してくれ、逮捕状はそれまでに取って置く」

「分りました、お願いします」

そう言って久本は取り合えず、自分の机に戻りお茶を飲んだ後に、中村刑事と

清田刑事に宮川秀明を任意同行するように連絡を取った。

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偽装(11)

「おい、出て来たぞ!」

二宮綾子とその隣に若い女性が一緒だった

「やった!  アレは宮川順子だ!」

「どうしますか、ここで確保しますか?」

と石川が高橋に聞いた

「あぁ、後ろから、そっと近ずいて確保しよう」

「分かりました」

2人の刑事は二宮綾子と宮川順子の後を付けると、段々に距離を詰めて行き

「もしもし、宮川順子だね、平塚警察・・・・」

と言うと、宮川順子は驚いた顔をしたが、直ぐに観念したのか力無くその場に

経たり込んだ、二宮綾子は「順子!」と一声叫んだが、石川刑事が直ぐに車を

持った来たので、諦めたのかその後は何も言わなかった

「よし、2人とも車が来たから、乗るんだ!」

「私は何もしてないでしょう!」

と、二宮綾子が言った

高橋刑事は

「君は犯人を匿った、犯人幇助罪だな」

高橋刑事は宮川順子と二宮綾子を後部座席に乗せて平塚署に向かった。

その頃、保雄の事務所に川田靖子から例の録音テープが届けられた、保雄が

帰ると春子が

「豊田さん、川田靖子さんと言う方から、何か届いていますよ」

「あぁ、もう来たか、ありがとう」

と春子から、それを受け取り中を見た

「春子ちゃん、ここに前、テープレコーダーあったよね?」

「えー戸棚にしまってあるはずよ」

保雄は戸棚の中を探した

「ありがとう、あったよ」

と言って保雄は早速、テープを聞いてみた、間違い無く木原達也と林田進の

声でレイプの話をしている内容だった、保雄は

「よーし、これで、後は村田に頼む事にしょう」

と村田に電話を入れた

「もしもし、あぁ、俺だよ、この前の話の例のテープが手に入ったんだが今から

持って言っても構わないか?」

「そうか、いいよそうだこの前聞かなかったが警察には届け出してるんだろうな

どうせ、もう時効なんだが・・・・」

「あぁ、出してあるそうだよ、処で30年前の書類が取ってあるのか?」

と保雄は聞いた、村田は

大丈夫だよ届出してるなら、仮に無くても再発行すればいいんだよ」

「そうか、じゃぁこれから持っていくよ」

そう言って保雄は警察にいる村田にテープを届けた。

一方、平塚署に移送された宮川順子と二宮綾子はそれぞれ取調室に

入れられ取調べが始まった、主任刑事の久本が

「お前が宮川順子だね」

「そうです」

「お前は大原しのぶを知ってるね、6月8日の夜、彼女の自宅に行ってるね」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「大原しのぶの遺体の側に君のイヤリングの片方が落ちていたよ、それに

あちこちにお前の指紋が残っていた、お前が大原しのぶを、殺したんだね」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「お前は夫の宮川秀明と大原しのぶが不倫をしている事が分かって、8日夜

彼女の自宅に包丁を持って出掛けたんだ、そうだな!その包丁はどこに捨て

たんだ!一応、お前の自宅からは包丁は出て来なかったが、明日、家宅捜索

令状を取って改めて捜索するが、何処かに捨てたか、埋めたか、したんだろう

どうなんだ!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「それと、小田原の海浜ホテルで川田誠が殺された時、お前達は小田原警察の

刑事からホテルのロビーに集められた、その時お前達は平塚の市川信男に

会ってるはずなのに、探偵事務所の人間に「知らない人です」と言ったそうだな

ちゃんと情報は入っているんだ!どう言う事だ、言ってみろ!」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「内の刑事がお前の横浜の実家に行ったら、ご両親が娘はもう半年以上も

連絡が無いと言っていたそうだ、お前、年老いた両親をほうって、こんな殺人を

やった事が分かったらご両親はどんなに嘆く事か、考えた事があるか・・・・・・・」

「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

「貝になったか、そうしてると、お前の罪も段々重くなるんだぞ!話してしまった

方が楽になるんじゃぁないか?」

「・・・・・・・・・・・・・・・・」

「そうか、それじゃぁ、少し休憩しよう」

と言って久本主任は取調室から出て行った、10分後、久本は改めて取り調べに

入った

「隣の取調室で、お前の幼馴染の二宮綾子が全て、吐いたそうだ、間違い無く

お前は二宮綾子に大原しのぶを、殺してしまったと話したそうだな、一応これで

二宮綾子からお前がやったと言う供述も得た事だし、お前を今日逮捕するからな」

「・・・・・・・・・・どうも、すいません、お手数掛けました、私が大原しのぶを殺しました」

「そうか、で凶器は何処に捨てたんだ」

「包丁はマンションの前の草むらに洗って捨てました」

「そうか、分った今、逮捕状は取りに行っているので、少し休息していてくれ」

と久本は言い残して課長室に入って行った。

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偽装(10)

横浜の南区三王町の宮川順子の実家はかなり古めかしい借家と言う感じだった

高橋刑事と石川刑事は玄関の表札を見た、そこには彼女の旧姓だろうか久保田

と出ていた、高橋刑事は

「そうか、彼女の旧姓は久保田なのか・・・・・」

「こんにちは、ごめんください!」

と石川刑事が声上げて言った

「はい、今、開けます」

と中から声がして玄関の引き戸がガラガラと開いて60代と思える男性が出て来た

「突然すいません、平塚警察ですが・・・・・」

と高橋刑事が警察手帳を見せて言った

「はい、何でしょうか?」

「実はお宅に順子さんと言う、平塚にお嫁に行った娘さんが居ると思いますが・・・・

その順子さんは今、こちらにいますか?」

「いや、いませんよ、もう半年くらい連絡が無いんです」

「そうですか、すいませんが、この近くに順子さんと幼馴染の本田綾子さんと言う方

のお宅はあると聞いて来たんですが、ご存知でしょうか?」

「はい、綾子ちゃんの家なら、あそこに赤い郵便ポストがあるでしょう、そこの前の

家ですよ」

「そうですか、どうもありがとうございました」

「あぁ、でも綾子ちゃんは、お嫁に行って、今はそこにはいませんよ」

「そうですか、そこに綾子さんの両親が住んでいるんですね」

「はい、いると思いますので聞いてください」

「どうも、ありがとうございました」

そう言うと2人は2、30メートル先の本田綾子の実家に向かった。

本田綾子の家は最近、新築したのか真新しい家だった、高橋刑事がインターホンを

押した

「はい、どちらさまですか?」

「すいません、私は平塚警察の者ですが娘さんの綾子さんは、お出ででしょうか?」

「はい、ちょっとお待ちください」

と言って、玄関が開いて40代前後の女性が出て来た

「あぁ、どうもすいません、警察ですが・・・・・」

「はい、綾子さんは大和市の方にお嫁に行っていますよ」

「そうですか、すいませんが、そこの住所は分かりますか?」

「えぇ、大和市深見東2-5-16ですが・・・・」

「そうですか、どうもありがとうございました、失礼します」

そう言って高橋刑事と石川刑事は神奈川県大和市に向かった

刑事2人は大和駅近くで交番を探した

「こんにちは、すいません、大和市深見東2-5-16の本田さんと言う家に行く

には、どう行ったらいいですかね」

と高橋刑事は警察手帳を見せた、それを見た警官は直立不動で敬礼した

「いや、いいんだよ、この辺の地図を見たいんだが・・・・・」

「はい、今お出しします」

そう言うと警官は直ぐに本棚の中から地図を出して来た

「すいませんね」

と高橋刑事はそれを広げて深見東・・・・すいませんね現在地はどの当たりかな?」

「ここがそうです」

と警官は指で指した

「すいません、あぁ、わかった、ここに2-5-16とある、どうもありがとう」

高橋刑事は簡単にメモして覆面パトカーに乗った、その後、車は5-16の

二宮昭雄と表札のある家にたどり着いた、石川刑事はその家の前で車を止めて

玄関脇のインターホンを押した

「はい、どちらさまですか?」

「すいませんが、平塚警察といいますが、そちらに旧姓、本田綾子さんと言う方は

おいででしょうか?」

「あ・・・はい、私ですが・・・・・」

「すいません、ちょっと、伺いたい事があるのですが、出て来て頂けますか?」

「・・・・今、1人ですが・・・・いや今、開けますから・・・・」

直ぐに玄関ドアーが開き、20代半ばの女性が出て来た

「どうもすいません、貴女の幼馴染の宮川順子さんを知ってられますか?」

「はい、知っています・・・」

「今、我々は、その順子さんを探しているんですが・・・こちらに来るかも知れません

ので、その時は警察の方に連絡を入れて・・・・」

と言った時、部屋の置くの方から「ガチャン」と茶碗を床に落して割ったような音が

聞こえて来た

「奥さん、誰かいるんですか?」

「あぁ、いや・・・猫です、すいません・・・・」

高橋刑事は一瞬、彼女の不安そうな顔を見逃さなかった

「そうですか、それでは順子さんが来ましたら必ず電話をしてくださいお願いします」

と言うと2人は、旧姓、本田綾子の自宅を後にして車を彼女の自宅から20メートル

くらい離して隠し車の中で、高橋刑事は署の主任に電話して

「すいません、高橋です、現在、神奈川の大和市にいますが、例の宮川順子の

幼馴染の本田綾子の嫁ぎ先に来ていますが今、彼女の自宅で話したのですが

何か怪しいんです、家に1人でいると言って今、家の裏で「ガチャン」と音がして

どうも宮川順子が来てるのではと思いまして、今、張り込んでいますので・・・・」

「そうか、分かった頼んだぞ!」

と言って久本主任は電話を切った、高橋刑事と石川刑事はそこで張り込む事に

して、石川刑事がパンと缶コーヒーを買いに行った、暫くして石川刑事がパンと

缶コーヒーを持って車に乗った、2人は腹ごしらえをしたが目は二宮綾子の自宅

の玄関に張り付いていた、その夜は8時過ぎに、恐らく綾子の主人と思える

サラリーマン風の男性が中に入った他は、誰も人の出入りは無かった、翌日の

朝、昨夜の綾子の主人と思える男性がカバンを持って、7時頃家を出て行った

その後、又、石川刑事はパンを買いに出掛け戻って来た、2人は缶コーヒーと

パンで朝食を取ると又、二宮順子の自宅玄関に目を向けた。

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偽装(9)

その夜、村田から保雄の所に電話があった

「知ってるか、今夜、紅谷町のスナック「しのぶ」と言う所のママが殺害されたよ

で、その容疑者と思われるのが、例の宮川順子と思われるんだよ」

「そうか、やはり旦那の浮気がばれたんだな」

「えーそうなのか、と言う事は、宮川秀明は大原しのぶと出来てたのか?」

「そうなんだよ、俺が奴を張り込んでいた時、彼女のマンションにしけ込んだのを

見てるんだよ」

「そうなのか分った、処でな害者の部屋から出た指紋が、小田原の海浜ホテルで

殺害された川田誠の部屋から採取した指紋と一致したんだよ、それに片方だが

イヤリングが遺体の側に落ちていたんだ、これはこれからの捜査だがな・・・」

「そうか、それで宮川順子を逮捕したんだな」

「いや、それが帰らないんだよ自宅に、だから今、刑事が張り込み中なんだよ」

「そーか、何処かに逃亡したか、しかし帰らないとなると旦那の宮川秀明なら行き

そうな所を知ってるかも知れないが、聞いたのか?」

「あぁ、当然 聞いてると思うがな・・・・・・まさか自殺なんて事は無いよな?」

と村田が聞いた

「そーな、自殺をするような女性には、俺には見えなかったがな?」

「そうか、それじゃぁ、指名手配するしか無いな」

「そうだな、それより俺の方は今、大変なんだよ、実はな「三ヶ月堂」の社長の

奥さんが小田原の海浜ホテルで殺害された川田誠の奥さんの靖子と姉妹で

川田の妻の方が妹に当たるんだが、その川田靖子が内に依頼に来たんだよ

実は姉さんの一之瀬静子は今から30年前に、2人の男にレイプされたんだが

それが運悪く妊娠している事が後で分かったんだそうだ、で静子の家族は

「何処の誰だか分からない子供を生むんじゃぁ無い」と言ったんだが静子は

「子供に罪は無い」と言って生んでしまったと言う事だよ、その子供が今の

一之瀬有二課長なんだそうだ、それで依頼の件だが、その妹の川田靖子が

そのレイプした男2人をパチンコ店で知り合った、明石町のスナック「礼子」の

ママが店に来て、私にその昔話を聞かせたと言う事で、俺にその男達を調査して

姉の前で、謝ってほしいと言う事なんだ」

「そうか、それは大変だな、しかしもう30年前の事じゃぁ時効だろう・・・」

「ん、その話をしたら「とにかく、謝ってくれたらそれでいい」と言うんだよ、それで

一応、引き受けたんだが・・・・・どうしたらいいかな?」

「そうだな、そこのママに、もう一度その男達から聞き出した話を録音テープに

取り、当然、彼等には分からないようにしてだが・・・・・・・それを警察に提出する

警察は時効の事件だが一応事情聴取はするはずなので、そこで一之瀬静子に

謝るようにと、言って貰う事だな警察に・・・・・・そんな筋書きでどうかな?」

「そうだな、ありがとう、そのようにしてみるよ、それじゃぁ、また」

と言って保雄は電話を切った。

翌日、保雄は川田靖子に電話して

「もしもし、実は直ぐにやってほしい事があるんですが実は「礼子」のママに

その男達に「もう1度話しを聞かせて」と言って分からないように録音テープを取る

その後は私がやりますから直ぐにそのスナック「礼子」のママに話して貰えますか」

「はい、分かりました直ぐに、電話で連絡します」

「お願いします、では」

と言って保雄は事務所に出掛けた。

一方、平塚警察では中村刑事が「三ヶ月堂」から従業員12名の住所録と電話番号

が書かれた名簿を預かって来た、主任刑事の久本は

「それでは今日は、全員で「三ヶ月堂」に聞き込みに入る、電話して全員いるように

話して置いてくれ」

と久本主任は高橋刑事に言った、その後、直ぐに「三ヶ月堂」に聞き込みに入り

従業員一人々に聞き込みを始めた、従業員達は皆、営業停止状態なので途方に

くれていた、全員から話を聞いたが結局、以前聞いた大島清次と川田誠は何時も

仕事の事で、ぶつかっていたと言う事しか、特別な話は無かった。

平塚警察では、宮川順子を全国に指名手配したが以前として、宮川の自宅の張り

込みと、関係のある人物の事情聴取、近隣の捜査は続けていた、そんな時、夫の

宮川秀明が、張り込んでいた刑事に

「刑事さん、一つ女房と行った事がある場所を思い出したんですよ」

「それは、どこですか?」

「えー、結婚前に女房と横浜に買い物に行った時に偶然に何か女房の幼馴染と

言う女性を俺に紹介したんですよ、その女性は確か本田綾子と言っていたように

思います」

「その本田綾子は今、何処に住んでるか分かるか?」

「いや、ただ、妻は横浜市の出身ですから多分、彼女もそうだと思うのですが・・・」

「そうか、それで奥さんの実家は横浜の何処なんだ?」

「はい、ちょっと待ってください」

と言うと、宮川は家の奥から高校の卒業者名簿を持って来た

「刑事さん、これに内の女房の実家の住所が書いてありますが・・・」

「わかった、暫く預からせてくれ」

そう言うと、その名簿を見て

「君の奥さんは何処にいるんだ?」

「確かクラス(F)と聞いてます」

「そうか・・・・・あぁ、これだな、何処かな・・・・あぁ、分かった横浜市南区三王町

5-23-8だな、それでここには両親がいるのか?」

「えー、まだ両親が住んでいるはずです」

「分かった、幼馴染ならこの近くにやはり本田綾子の実家もあるだろう、後は内で

捜査する、ありがとう」

と吉田刑事は言うと直ぐに署に戻って、主任の久本刑事に話をした

「そうか、分かった、直ぐに君と石川君で横浜に飛んでくれ」

「はい、分かりました、これから出掛けます」

「頼むよ」

高橋刑事と石川刑事はその足で横浜の南区三王町5-23-8の宮川順子の実家

に向かった。

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