偽装(13)
その後、任意同行に中村刑事と清田刑事は宮川秀明の虹ヶ浜のマンション
「パーク、イン」の自宅を尋ねたが、留守の為、署に連絡を取って彼の帰りを
張り込んだ。
一方、保雄は事務所で川田靖子から話を聞いていた
「どうも、ありがとうございました、警察の村田さんと言う方から電話があって
姉と2人で警察で、あの木原と林田が姉の前で土下座をして20年前の事を
誤りました、これで姉も何とか納得したはずです、どうもありがとうございました」
「そうですか、それは良かったですね、お役に立てて私も嬉しいです」
「どうもありがとう、それでは料金を支払います」
「あぁ、すいません、ちょっとお待ちください」
保雄はそう言って、春子に領収書を書かせ料金を受け取った
「どうも、ありがとうございました、それでは失礼します」
と言って川田靖子は帰って行った。
その夜、保雄の所に村田から電話があった
「もしもし、あぁ、俺だよ実は今日、お前の依頼人に姉と言う人を連れて来て
貰って、20年前の事件の事を誤らせたよ、2人とも大変喜んでいたよ」
「あぁ、聞いたよ、今日その後で内の事務所に寄って、支払いをしてくれたんだよ
今回はお前に世話になったな、今度、埋め合わせするからな、どうもありがとう」
「いや、いいんだよ、それとな、例の大原しのぶを殺害した宮川順子だが川田誠と
市川信男殺しを自供したそうだよ」
「そうか、で大島清次殺しも、自供したのか?」
「いや、どうも大島殺しは、大島と面識が無い、宮川夫婦の犯行では無いようだ」
「そうか、すると面識のある市川信男か、或いは川田誠の犯行と言う事かな?」
「ん、警察ではそう思って今、捜査中だよ」
「確か川田誠は大島清次とは、会社で対立していたはずだ、やはりやったのは
川田かも知れないな?」
「そうだな・・・・・・・・・悪いな電話なので、それじぁ又、連絡するよ」
村田はそう言って電話を切った。
それから1週間後の6月18日何処かに姿を隠していた宮川秀明の遺体が浮いて
いるのを平塚漁港で、早朝、漁に出る漁師に寄って発見され、警察に届けられた
直ぐに平塚署の刑事と鑑識が現場検証に入った、主任刑事の久本は海から
上げられた遺体を見て高橋刑事に
「この害者は宮川に似てるな?・・・・・・・高橋君、害者は宮川秀明に似てるが
身元を証明するような物を持っていたか?」
「はい、サイフの中の免許証から間違い無く害者は宮川です」
「そうか、死因は分かるか?」
「はい、何かハンマーのような物で、頭部を数回、殴打されたのではと・・・・」
「そうか、死亡推定時刻は・・・・」
「はい、おおよそ昨夜の8時から9時頃ではないかと思われます」
「サイフの中身は?」
「はい、免許証の他、領収書などで現金は見当たりませんから、物取りの犯行
とも思われますが・・・・」
「そうか、物取りの犯行かな、誰か目撃者はいたのか」
「はい、その犯行時刻に、近所の釣り船店の店主が「明日の天気はどうか?」と
海を見に来ていて大きな悲鳴を聞いていました、それと白い自家用車が逃げて
行く所を目撃しています」
「そーか、それで、犯人の顔と車の車種は分ったのか?」
「車は白い「トヨタ、クラウン」では無いかと言う事です、それと運転してた人間の
顔は暗くて見えなかったと言う事です、しかし、盗難車の可能性もありますので・・・」
「そうか、取り合えず、宮川秀明の身近な人間関係と宮川が殺した、市川信男と
川田誠の関係者を当たってくれ」
「はい、分りました」
「処で宮川は市川から現金を5000万奪ったんだ、と、するとその金を持って
家を出たとしたら・・・・・おい・・・おい・・・犯人に、その5000万持って行かれた
かも、知れんぞ!・・・・・・帰ってから直ぐに捜査会議を始めるぞ!」
そう言って久本主任は署に電話連絡した、署に戻った久本は
署に留置している宮川順子に夫の宮川秀明が殺害された事を話して、順子を
彼女の自宅に連れて行き、何か部屋の中で、無くなってる物は無いか聞いた
案の定、銀行に入れる積りでまだ、バッグに入れて部屋の押入れに入れて置いた
現金4500万円が夫の秀明が持って出てると言う話であった、久本主任は
「それでは、早速、会議を始める、まず昨夜、殺害された宮川秀明だが殺害現場
には無かったが、彼はバッグの中に、現金で4500万円、持って出てると妻の
宮川順子が証言した、残り500万は数万円は使ったがまだ冷蔵庫の野菜室に
ビニール袋に入れあるとの事だ、犯人はそのバックを恐らく、奪って行ったものと
思われる、そのバックは茶色のルイビトンだそうだ、犯人を抑える際に必ず物証と
なるんで宜しく頼む、また、現金を銀行か郵便局に預金するとも思われるので
各銀行に手配を頼む、処で彼を怨んでいた人間は少なくても、数人はいたと思わ
れる、宮川夫婦に殺害された川田誠と市川信男の家族の行動を、高橋刑事と
吉田刑事で捜査して貰いたい先ず流しの犯行とは考えられない、次に中村刑事と
清田刑事は、引き続き大島清次の周辺で、彼をやったと思われる動機を持った
人間を洗ってくれ、以上だが何かあるか?・・・・・・・無ければこれで解散する」
といい久本は会議を終えた、刑事達は改めて捜査に出て行った
高橋刑事と吉田刑事は、川田誠の自宅を訪ねて、妻の靖子から話を聞いた
吉田刑事がインターホンを押した
「はい、どちら様でしょうか?」
「すいません、平塚警察ですが、少し又、お話を聞かせて下さい」
「はい、今、開けますので」
「何でしょう」
「あぁ、どうも、実はお宅の、ご主人を殺害した犯人の片割れは捕まえましたが
もう1人の宮川秀明と言う犯人が逃亡中に何者かに殺害されまして、出来ましたら
ご主人の前の奥さんの自宅の住所と旧姓が分かったら、教えて頂けないかと思い
伺ったんですが・・・・」
「そうですか、ハッキリした事は分からないのですが、何でも藤沢に住んでいると
聞いていますが、住所は・・・・そうですね、会社なら履歴書が有りますから、もしか
したら、分るのではないかと思いますが、それと旧姓は林洋子さんと言ってたと
思いますが?」
「そうですか、どうもありがとうございました」
と言って2人は「三ヶ月堂」に行った、お店の脇のドアーをノックして
「すいません、警察ですが」
と言うと中からドアーを開けてくれた
「どうも、たびたび伺いまして、実は殺害された川田誠さんの履歴書に前の奥さん
と暮らしていた住所が出てるはずだと思うのですが、ちょっと調べて貰いたいと
思いまして伺ったのですが?」
「はい、分りました、今、調べるように言います」
そう言って、その女性は事務所に話しに行った
「お待たせしました、これが川田の履歴書です、どうぞ」
高橋刑事はそれを見て
「やはりあった、藤沢市長後2-46だ、どうもありがとうございました」
とお礼をいい、その足で藤沢の長後の川田の前妻の林と言う自宅に向かった。
寒川を抜けて長後に着いた2人は駅前の交番で地図を見せて貰い長後の2-46
自宅に向かった、そこは何処にでもあるような1、2階で10世帯はいるような
アパートであった高橋はそこの1階の端から、その家の表札を見ていった、一方
吉田刑事は階段を駆け上がって同じく表札を見て
「高橋さん、有りましたよ」
「そーか、今行く」
高橋刑事は林洋子の自宅のドアーをノックした
「こんにちは、林さん!」
「はい、どなたでしょうか?」
と50歳くらいの女性が出て来た
「すいません、平塚警察といいます、実は貴女の前のご主人が亡くなった事は
ご承知と思いますが、こちらのお宅は奥さんと後、ご家族は何人でしょうか?」
「はい、私の他に今、会社に行っています主人と娘が1人いますが?」
「そうですか、ご主人の、お勤め先はどちらでしょうか?」
「すいません、何か主人にあったんでしょうか?」
「いや、ちょっと川田さんの関係者でまた、殺人事件がありまして、聞いて歩いて
いるんです」
「そうですか、何時でしょうか?事件があったのは」
「はい、8月17日の夜8じから9時の間ですが、ご主人と娘さんはその頃は何処で
何をされていたか分りますか?」
「ちょっと待ってください・・・・・8月17日の夜7時から9時ですか?・・・・そうそう
その時は私の友達が家に遊びに来た日ですよ、そーだ、電話で聞いてください
主人も娘も7時頃には家に帰って食事を皆でしましたので・・・・田中さんの電話は
・・・・090-****-****ですから、今、掛けますから」
と林洋子はその友人の携帯に電話して高橋刑事と変わった
「もしもし、あぁ、どうもすいません平塚警察ですが今、事件の事で電話を変わって
頂いたんですが、8月17日の夜は貴方はここの、林さんの家に来ていたと言う事
ですが、その時、こちらのご主人と娘さんが一緒にいたと聞いたんですが、それで
間違い無いですか?」
「はい、そうです、間違いありません」
「そうですか、分りました、どうもありがとう」
と言って高橋刑事は電話を切った、高橋は
「いやどうも、ありがとうございました、良く分りました、これで失礼しますから」
そう言って高橋と吉田の2人の刑事は一旦、署に戻った。
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