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2009年2月

偽装(15)

その頃、保雄は大島清次殺害事件の手掛かりを調査し再び、「三ヶ月堂」に

話を聞きに行っていた、応対に出たのは、先日と同じ課長の一之瀬有三で

あった、保雄は

「すいません、お忙しい中、たびたび伺いまして・・・・」

一之瀬は、一旦、やな顔を見せたが

「いや、今は会社の営業を停止してますから・・・・・・処で今日は何ですか?」

「はい、それでは伺いますが課長さんは社員の大島清次が、内部告発したのを

何時知ったのですか?」

「あぁ、それは、先日の内の社長の記者会見の後です、会社におかしな電話が

あって、何かなと思っていましたが、その電話した男が告発者の名前を言った

んです」

「それで、大島清次の名前を聞いた時は、どう思われました」

「そうですね、複雑ですね」

「課長さんは大島を憎いとは、思われませんでしたか?」

「えぇ、少し思いました、裏切者ですからね・・・・・・」

「そうですか、処でその電話の男の声に聞き覚えは無かったんですか?」

と、保雄は聞いた

「えー聞いた事の無い声でした」

「そうですか、嫌がらせにしては、おかしいですね、他にその時どのような会話を

されたんですか?」

「そうですね、記者会見では社長は「会社の一部の人間の仕業だと思います」と

話しましたが、その事が気に入らなかったのか「社長に言っとけ、一部の人間で

は無く、社長の命令で動いた社内ぐるみの犯行じゃぁ無いか!」とそのように

怒鳴り捲くっていました、それで少なくても大島清次とその男は何処かで繋がって

いる関係の人間では無いかと思いましたが・・・・・・」

保雄は

「そうですか、社員と言う事ですか?」

「多分・・・・ですが・・・・」

保雄は

「処で大島清次と、会社の中で日頃から仲が良かった人間を課長さんは

ご存知無いですか?」

「いや、私は分かりません、係長に聞いてみてください」

「いま、係長は、お出でになってるんですか?」

「えー出社しています、今、工場にいるはずです、行ってみてください」

「あぁ、どうもすいません、では、行ってみます」

保雄は工場に行って、近くに居た男性に聞いてみた

「すいません、係長さんを探しているんですが・・・・」

「あぁ、私ですが何か・・・・」

保雄は一瞬大きな人だな?と思った

「すいません、今、課長さんに聞いて来たんですが、係長さんですか?」

「はい、そうです、広末と言います」

「あぁ、そうですか、どうもお忙しい処すいません、豊田と言います、宜しく

お願いします、実は亡くなられた大島清次さんが会社の中での、1番の

友達はどなただったか、お分かりでしたら教えて貰いたいと思いまして・・・・」

「そうですね、仲が良かったのは、多分、鈴木君かな、年が同じで話が合った

ようですよ」

「そうですか、その方は今日は・・・・」

「はい、今、休んで貰っています」

「すいませんが、自宅の住所と電話番号が知りたいのですが・・・」

「あぁ、いいですよ、いま、事務所に行って聞いて来ますよ、ちょっと待って

いてください」

そう言うと、係長は事務所に戻って行った、暫くして係長は戻って来て

「どうも、お待ちどうさまです、これに住所と電話番号を書いて置きました」

と言ってメモを渡してくれた

「あぁ、どうも、お手数掛けました、ありがとうございます、では、失礼します」

そう言って保雄は、大島清次の友人の鈴木英一と言う袖ヶ浜13-27の自宅

に向かった、自宅に着くと早速、保雄はインターホンを押した

「はい、どなたですか?」

「すいません、私は、会社の亡くなられた大島清次さんの事を調査しています

探偵ですが」

「はい、ちょっと待ってください」

と言うと直ぐに玄関が開いて30代半ばくらいの男性が出て来た、保雄は

「すいません、実は、会社の係長の広末さんと言う方に、伺って来たんですが

貴方が会社の中で、大島さんとは、1番仲が良かったと聞いて来たんですが・・・

それで、失礼ですが、会社の課長さんに抗議の電話されましたか?」

「えーしましたよ、会社は汚いですよ、個人のせいにして、あれは間違い無く

社長の命令でした事です、それは皆、知ってるはずです、私はもう1度マスコミ

各社に電話して調査してくれと話しました」

「そうですか、分ります・・・・・・・処で私は大島さんが誰に殺されたのか調べている

のですが、友人として貴方は彼が誰に殺されたか思い当たる所は無いですか?」

「そうですね、これは、あくまでも私の考えですが、恐らく彼は誰かの命令で

その近くの人間か又その人間に雇われた人間に、やられたのでは無いかと

思っていますがね・・・」

「そうですか、詰まり会社側の幹部か、その誰かが雇った人間と言う事ですか?」

「はい、まぁ、そんなとこですかね、詳しい事は分りませんが・・・・」

「詰まり、大島清次さんは内部告発をした事の報いでやられたと言う事ですね」

「多分そうだと思います」

「どうも、お手数掛けました、ありがとうございました」

そう言って保雄は一旦、事務所に戻り、村田に電話した

「もしもし、あぁ俺だが、今、大丈夫か?」

「あぁ、大丈夫だよ」

「そうか、実はな今日、殺害された「三ヶ月堂」の大島清次の会社で1番仲が

良かった鈴木英一と言う友人を捜して話を聞いて来たんだが、どうも大島は

「三ヶ月堂」の幹部か、その幹部が誰かに殺しを依頼したんじゃぁ無いかと

言うんだが・・・・」

「そうか、警察の方も、恐らくその辺りは調査してるんじゃぁ無いかな?」

「そうか、それならいいんだが、とにかく俺も大島の奥さんの依頼なんで何とか

したいと思ってな・・・・」

「そうだな、俺が知った情報はお前に話すよ、違反だがな、それじゃぁ又連絡

するよ」

「そうか、どうもありがとう」

保雄はそう言って電話を切った。

平塚署には、その頃、静岡県掛川市の川島電気工業から高橋」刑事に電話

があった

「もしもし、高橋は今、留守なんですが、ご用件は何でしょうか?」

「はい、私は静岡県掛川市の川島電気の野元と言いますが、それではお伝え

して置いてください「上原君は最近確かにルイビトンのバッグを持っていた」と

そのように伝えて貰いたいのですが・・・・」

「分りました、そのように話して置きます」

「それでは宜しくお願いします」

と言って野元は電話を切った。

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偽装(14)

平塚署に戻った高橋刑事と吉田刑事は 次に市川信男の家族関係を当たる

事にした、先日、市川信男の勤めていた横浜関内にある「月刊スポット」に署の

中村刑事達が事情聴取に行っていたので、中村刑事に電話して聞く事にした

「もしもし、あぁ、中村君か高橋だが、実は君達は先日、市川信男の会社に

行ったと思うが、彼の離婚した妻と息子の住んでいる所、聞いていないか?」

「確か、静岡県の掛川市役所に息子さんが付き合っている女性が勤めている

と聞いていますが」

「そうか、で名前は分るか?」

「えー、ちょっとお待ちください、手帳を見ます」

そう言って、中村刑事は手帳を見て

「分りました、鈴木美奈です」

「そうか、分った、どうもありがとう」

高橋刑事は そう言って電話を切った

「吉田君、これから静岡に行く事にするよ」

と、2人は静岡県掛川市の市役所に向かった、掛川駅に着いた2人は駅前の

交番で地図を見せて貰い、市役所を聞いて、車で市役所に着いた、受付で

「すいませんが、平塚警察といいますが、こちらの市役所に鈴木美奈さんと言う

女性が、どこかの課に勤めているはず何んですが、調べて貰えませんか?」

「はい、鈴木美奈さんですね、お年は分りますか?」

「いや、若い方と言うだけで、それ以上は分らないんですが、すいません」

「少し、お持ちください」

彼女は総務課に連絡して調べて貰うように頼んだ

「お待たせしました、鈴木美奈は健康保険課にいますので1階の7番に行って

ください」

「分りました、どうもありがとう」

2人は健康保険課に行き

「すいません、平塚警察といいます、こちらの鈴木美奈さんにお話を伺いたいの

ですが、呼んで頂いていいですか?」

「はい、ちょっとお待ちください」

暫くして

「はい、私が鈴木美奈ですが、何か?」

「すいません、私は神奈川県の平塚警察ですが、実は市川信男さんと言う方が

先日、殺害された事件の事で、その息子さんがお付き合いされてる方が貴女と

伺いまして、少し息子さんとお母さんから話を聞かせて頂きたいと思いまして・・・」

「そうですか、話は聞いていました、犯人はまだ、分らないのですか?」

「いや、市川さんを殺害した犯人は、もう逮捕しましたが、今度の事件の関係の

ある方の中に市川信男さんの元のご家族がいるかも知れないと、捜査している

のですが、その市川さんと別れられた奥さんの自宅を教えて貰いたいのですが」

「そうですか、それでは5時に仕事が終わりますから何処かでお待ち頂けますか?

私が自宅に案内しますので・・・・」

「そうですか、どうもありがとうございます、では5時にここでお待ちしてますから

宜しくお願いします」

高橋刑事と吉田刑事は、時間を潰して夕方5時に市役所の健康保険課の前で

鈴木美奈に合い彼女の自家用車の後に付いて走って、ある新築の一軒家に

着いた、そこは2階建ての家でまだ庭らしい物は出来て無く、無造作に草花が少し

植えてある程度の庭であった、彼女は車を降りると玄関のインターホンを押した

高橋刑事はすかさず玄関の表札を見ると、そこには上原諒子と出ていた

高橋刑事は吉田刑事に

「ルイビトンのバッグの事、忘れんなよ!」

と小声で言った、家の中から

「はい、どなたですか?」

「すいません、私です、美奈です」

「はい、はい、今、開けますよ」

と言って玄関ドアーが開き、中から40代後半と思える女性が出て来た

「お母さん、こちらの平塚警察の方が、何か話を聞きたいと言う事で・・・・・」

高橋刑事は警察手帳を見せて

「すいません、神奈川県の平塚警察ですが、亡くなられた前のご主人の関係の

ある方から話を聞いて歩いてますが、実はご主人を殺害した犯人が、又誰かに

殺害されまして捜査してます、すいませんが8月17日夜8時から9時の間は

何処にいられたか、お話して貰えませんか?」

「私達が、その犯人と??・・・」

「いや、警察は一応、関係のある方、全員に聞いていますので、すいませんが・・・」

「そうですか、えー8月17日夜ですね、少なくても平塚には行っていませんので・・・

確か、自宅に居たと思いますが・・・・・」

「美奈さん、覚えて無い?」

「いや、何してたのかしら、8月17日は・・・・」

「今日は息子さんは、何時頃に帰られますか?」

と高橋が聞くと

「何時も遅いんです、夜10時か11時頃ですね、忙しいらしいんですよ」

と母親の上原諒子は答えた、高橋刑事は吉田刑事に「署に電話して今日は

こちらに宿泊して、明日帰る」と伝えてくれと頼んだ

「奥さん、それでは11時頃に、もう1度、お邪魔します息子さんにそのように

お伝えください、では、また」

高橋刑事は帰り掛けに

「玄関からでは、バッグは分らないな、4500万も入ったバックならそこらには

置いて置かないか?・・・・」

「そうですね」

そう言うと一旦、2人は今夜の宿を探しに出掛けた、高橋刑事と吉田刑事は

夜11時に再び上原諒子の自宅を訪ねた、吉田刑事がインターホンを押した

「はい」

と、先程の母親の声が聞こえた

「たびたび、すいません、平塚警察です」

「いま、開けます」

と玄関が開いて母親が出て来た

「すいません、息子さんは、お帰りですか?」

「はい、今、呼んで来ます」

暫くして息子と思える、男性が出て来た、母親は

「息子の修治です」

「どうも、夜遅くにすいませんね、平塚警察といいます、単刀直入に伺いますが

修治さんは8月17日の、夜8時から9時は何処で何をされていたか、話して

貰えませんか?」

上原修治は

「はい、その日は何曜日でしょうか?」

「土曜日ですが」

「土曜日なら、恐らく休みですから自宅に居たはずですが・・・・お母さん覚えて

無いかな?」

母親は

「何時も土曜日なら、その時間でしたら自宅にいるはずですが・・・・」

「そうですか、一応、修治さんの務め先を伺って置きます、どちらでしょうか?」

「はい、掛川市内の長谷3-42、川島電気工業株式会社です」

「そうですか、分りました、どうもありがとうございました」

と、お礼を言って高橋刑事と吉田刑事は直ぐに予約して置いた旅館に向かった。

その翌日、2人の刑事は上原修治の勤める川島電気工業に上原の勤務状態

と素行を聞きに出掛けた、川島電気工業に付くと守衛室が正門の脇にあった

高橋刑事はそこで

「すいません、神奈川県の平塚警察といいます」

と警察手帳を見せた

「はい、ご用件は?」

「はい、こちらで働いている上原修治さんの事を少し伺いたいのですが、上司の

方に会えませんか?」

「ちょっと、待ってください、今、事務所に連絡しますので」

そう言って守衛は事務所に電話した

「はい、どうも・・・・・今、上司の方がここに来ますので、暫く待ってください」

「分りました、どうもすいません」

2人はそこで暫く待っていると、50歳くらいの男性がこちらに歩いて来た

「どうも、警察の方ですか?私は上原の上司の野元明ですが・・・・」

「すいません、平塚警察です、ちょっとある事件がらみで伺いますが上原さんは

職場ではどんな人間でしょうか、例えば無口とかおしゃべりとか、ですが?」

「そうですね、彼はおとなしい男です、しかし一面、何を考えてるか分からない

処のある人間ですね、仕事は良くやっています、それくらいですが」

「彼は職場で喧嘩した事なんか無いでしょうか?」

「あぁ、有りますね、神経質なのか短気な処も有りますよ」

「そうですか、処で彼はルイビトンのバッグを最近、買ったとか言っていません

でしたか?」

「いや、私は知らないですが職場の仲間なら知っているかも知らないので聞いて

置きましょう、平塚警察のどなたですか?」

「私は刑事課の高橋といいます、では電話を頂きたいと思いすが・・・・」

「はい、数日の内に聞いて電話します」

「宜しくお願いします、では失礼します」

と高橋刑事と吉田刑事は平塚署に戻った。

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